IN/OUT (2021.9.12)

2018年に購入したスマートフォン。そろそろバッテリーの劣化が目立ってきました。それ以前に使っていたNokia端末はバッテリー交換が出来たのですが、今時のスマートフォンはバッテリーがへたったら買い換え時。まあ、日進月歩の機械なので、バッテリーだけ替えるよりは最新のハードにした方が幸せなのは分かるのだけど、ちと悩ましい。


in最近のIN

「バンクシーって誰? 展」@寺田倉庫 G1ビル21.9.11

寺田倉庫路上芸術家 Banksyの展覧会を観に、天王洲アイルにある寺田倉庫に行ってきた。過去、"DAVID BOWIE is"でも訪れた場所だが、倉庫業の枠を超え、アート事業や、天王洲アイル地域の活性化にも力を注ぐ寺田倉庫。面白い企業である。

イギリス生まれなのは間違いなさそうだが、正体不明のまま、1990年代から世界中で活躍するBanksy。グラフィティと言えばカッコ良いが、要は、街角の壁の落書きだ。しかし、反権力や反消費主義などの強いメッセージ性と、皮肉の効いたユーモア・センスで、絶大な人気を博している。結果、その作品(多くは、公共の場に書かれた落書きなので、消されてしまうのだが)に、超高値が付くのは皮肉である(2021年2月のオークションでは、25億円!)。

寺田倉庫展示室に入ると、いきなり、坂道の壁に書かれた落書き(タイトルは「Aachoo!!」。角度を変えてみると、くしゃみで家が傾いたように見えるということで話題になった)が再現されている。この展覧会は、額に入った作品もあるが、展示物の多くは、倉庫の広いスペースを活かし、周囲の状況まで含めて落書きを再現したもの、というのが特徴なのだ。その製作にはテレビ局の美術スタッフが関わったそうだが、路上に落ちた煙草の吸い殻など、細かい所まで拘った再現度の高さが楽しい。

寺田倉庫 寺田倉庫
そのため、Banksyの作品に良く見られる、現実の物をそのまま絵の中に取り入れた作品、例えば、消火栓をハンマーで叩く少年(Hammer Boy)や、壁に付いた黄色の警報装置をフェルメールの「真珠の耳飾りの少女」の耳飾りに見立てた「Girl with a Pierced Eardrum=鼓膜が破れた少女」などを、そのサイズ感も含めてリアルに体感することができる。「Girl with a Pierced Eardrum」は、後に、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、マスクを書き加えられたが、そちらも再現展示されている。

寺田倉庫 寺田倉庫
また、彼が強い関心を寄せているパレスチナ問題に関わる作品、ベツレヘムの町工場の壁に描かれた「Flower Thrower」や、イスラエル軍の攻撃を受けたガザ地区の家の壁に描かれた「Kitten」などは、その大きさや質感自体に強いメッセージが感じられる。素晴らしい展示方法だと思う。

寺田倉庫オーディオガイドの声は中村倫也。ええ声で、しっかりした解説を聞かせてくれるのもグッド・ポイントだ。ただ、自分のスマートフォンで聴くタイプのオーディオガイドなのだが、その操作性が今ひとつだったのはバッド・ポイント。

正直、Banksyに対し、それほど強い興味は持っていなかった。というか、その戦略に若干のうさんくささも感じていたのだが、この展覧会は、展示方法と構成の巧みさがとにかく印象的だった。緊急事態宣言下、入場者数がコントロールされていたのも、結果的には鑑賞&撮影しやすくて良かった。



バンクシー展に、久々にミラーレス一眼を持って行こうとしたら、AFが効かないなど、あちこち不調になっていました。これも痛い。最近の使用頻度を考えれば、カメラ性能重視でスマートフォンの次機種を検討するべきとは思いつつ、交換レンズを活かすためにカメラの新機種もなどと不埒な考えも頭をよぎる、今日この頃です。