IN/OUT (2020.2.23)

2003年のSARSの流行時は、渦中のシンガポールに住んでいました。当時のどんどん深刻化していく街の雰囲気を思い出す今日この頃です。


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”Prem Ratan Dhan Payo”20.2.22

ボリウッド三大カーンの一人 Salman Khanの主演作を観てきた。邦題は「プレーム兄貴、王になる」

数年前に、Salman Khan主演で似た雰囲気の映画を観たことがあったなぁ、その続編かな、と思いながらチケットを取ったのだが、何のことは無い、2016年の「インディアン・フィルム・フェスティバル・ジャパン」で鑑賞済みの作品がロードショー公開されたのだった。当時の邦題は「プレーム兄貴、お城へ行く」。我ながらウッカリしていたが、とても好印象の映画だったので、再見する機会が出来たことは有りがたい。

Salman Khanが、貧しい劇団員の主人公と、王国の皇太子の一人二役で大活躍。王家に渦巻く陰謀に巻き込まれながらの王女とのラブ・コメ展開に、華麗な歌とダンスが大盤振る舞い。リアリティ無視のご都合主義も楽しく、何度観ても、そのお気楽ハッピー要素でお腹一杯になる作品だ。

この映画が制作されたのは2015年。当時ですら「古き良き豪華マサラ・ムービー」と言いたくなる雰囲気だったと思う。これはインド映画としては外資=Fox系列の製作。最初に観たときも感じたが、敢えて、ザ・ボリウッドというベタな作品を狙ったのだろう。一歩間違えれば、超ダサい映画に堕しそうなところ、主演の二人、クドくて甘いマスクのSalman Khanと、インドのファッション・リーダーSonam Kapoor嬢の美男美女カップルが強引な説得力で引っ張っている。特に、再見すると、Sonam Kapoor嬢の美貌に改めてグッと来る。

それにしても、何故、今になって、一般公開をしたのだろうか?今の暗い雰囲気の日本でこそ多くの人に観てもらいたい映画だと思うが、映画館に行くことを避ける人も多そうなこの時期、難しいかな。



SARS封じ込めのためにシンガポール政府が実施した対策は凄かった。感染者と身近に接していた人は、遠隔カメラを取り付けられた自宅に隔離。勝手に外出したことがバレると、手首に電子タグを取り付けられ、さらに徹底した監視下に置くという、さすが明るい独裁国家。でも、効果があったのは間違い無い。日本では難しそうですが…