IN/OUT (2019.3.10)

使用しているスマートフォンに、Android 9 Pieのアップデートが降ってきたので、早速更新。しかし、その結果、APNの設定が消えてしまったことに気づかずに外出してしまいました。それほど、ヘビーにスマートフォンのサービスを利用しているわけでは無いので、しばらく気がつきませんでしたが、やはりデータ通信が出来ないと何かと不便ですね。


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「伊藤銀次 ~ウキウキミュージック~ 」@ビルボードライブ東京19.3.8

ベテラン・ギタリストであり、シンガーソングライターであり、音楽プロデューサーとしても高名な伊藤銀次のライヴを観に、ビルボードライブ東京に行ってきた。彼が、そのキャリアの中で関わってきたバンド、「ごまのはえ」、「ココナツ・バンク」、「シュガー・ベイブ」、「りりィのバイバイ・セッション・バンド」、「佐野元春 WITH THE HEARTLAND」と並べると、その功績が分かるというものだ。

バックに、上原ユカリ裕(ds)、六川正彦(b,cho)、細井豊(key,cho)、田中拡邦(g,cho)と、手練れのミュージシャンを揃え、まずは彼のソロ作品から演奏が始まる。2曲目では、彼の作品の中で最も有名な曲 「笑っていいとも!」のテーマソング「ウキウキWatching」を演奏。確かに、この人のキーワードは「ウキウキ」だ。

ここから、彼と交流のある豪華ゲストが入れ替わり登場。楠瀬誠志郎、山下久美子、伊藤俊吾(キンモクセイ)、杉真理。皆さん、出し惜しみ無しに代表曲を披露してくれるのが楽しい。特に、山下久美子の「赤道小町ドキッ」には感涙。既に還暦になったということだが、昔と変わらない歌声とスタイル。決して歌唱力が凄いという訳では無いのに、あの存在感。松本隆 & 細野晴臣コンビによる楽曲のクオリティと彼女の個性がマッチした名曲だと再認識。

さらに嬉しかったのは、「NIAGARA TRIANGLE Vol.1」の伊藤銀次、「NIAGARA TRIANGLE Vol.2」の杉真理、そして若手の伊藤俊吾による「A面で恋をして」。この日のライヴ、表テーマが「ウキウキ」だとしたら、裏テーマは「ナイアガラ」なのだ。

アンコールは、ゲストも全員登場して、シュガーベイブの「ダウンタウン」。冒頭のギターの「あの音色」一発で、嬉しくなる。この時代の、この系統のサウンドって、自分の音楽嗜好の(過半とは言わないが)一部に、確実に深く刷り込まれているなぁと改めて思い知るライヴだった。


"The Mule"19.3.9

Clint Eastwoodの新作を観てきた。88歳の今も、監督として毎年のように新作を発表し続ける彼だが、今回は、久しぶりに主演も兼ねている(監督&主演としては、2008年の"Gran Torino"以来だ)。邦題は「運び屋」

Eastwoodが演じる主人公は、家族を顧みずに仕事と社交を優先し続け、今や、妻からも娘からも口をきいてもらえないという孤独な老人。彼が、車を運転するだけという簡単な仕事を持ちかけられる。それは、メキシコの麻薬カルテルの運び屋だった。という話。実際に、87歳の老人が大量のコカインを運んでいたという事件を元にしているという。

仕事や社交の場で、周囲から持ち上げられることに喜びを感じ、結果的に家族をないがしろにし、家庭を壊した老人が、悪事と知りながらも運び屋稼業から抜けられなくなり、そこで得た金で、家族との絆を取り戻そうとするという悲哀に満ちた物語だが、Clint Easewoodが、米国の広大な風景の中、車を走らせるという画面に、まずはグッと来てしまう。やはり、絵になる役者だ。そして、映画を観る者は、主人公の姿にEastwood自身を重ねて見てしまう。麻薬運搬の途中でも、道を外れて好きなB級グルメを食べに立ち寄ったり、宿泊するモーテルに女性を連れ込んだりする自由さには、様々な経験を重ねてきた世代ならではの深みを持った軽さというか、達観ぶりが溢れているし、劇中、若い世代へ色々と語りかける言葉には、しっかりした手応え・重みがこもっている。

うがった見方をすると、この映画の主人公と同じように仕事優先の人生を送ってきたEastwoodにとって、贖罪の意味を持った作品なのかもしれない。映画の中で主人公と12年以上口をきかなくなっているという娘を演じているのは実の娘 Alison Eastwoodだ(彼には、5人の女性との間に7人の子供がいるそうだ)。

ということで、しみじみと良い映画だし、古くからのEastwoodファンにも納得の作品だと思う。ただし、麻薬カルテルの内紛も描かれ、荒っぽいシーンもある作品だが、Clint Eastwood自身がアクションに参加することは無い。全く作品世界にそぐわないことを承知で言うと、そうしたシーンで、彼には、カルテルの奴らに向かって拳銃を抜いて、"Go ahead. Make my day."の台詞を決めてもらいたかったという気もする。



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"A Simple Favor"19.3.9

Anna KendrickとBlake Livelyが共演した映画を観てきた。

Anna Kendrickが演じるのは、夫を自動車事故で亡くし、保険金を取り崩す生活を送りながらも、PTA活動などに積極的に参加し、ビデオ・ブログを通じてレシピや生活のTipsを発信する、アクティヴな女性。一方、Blake Livelyがが扮するのは、ニューヨークの一流ファッションブランドで広報を担当し、作家の夫と高級住宅で暮らすミステリアスな雰囲気を持つ女性。同級生の子供を通じて知り合った対照的な二人は仲良くなるのだが、ある日、Blake Livelyが失踪してしまう。彼女はどのような秘密を抱えていたのか?というお話。

二人が仲良くなる過程で、ちょっとずつ表面に現れる違和感。徐々にサスペンスが高まる前半は好調だ。しかし、終盤は、やや失速というか、暴走というか、残念な印象だ。映画の予告などを観て、一見お洒落な雰囲気で、実はサイコサスペンスという展開を勝手に期待していたのだが、ちょっと外れてしまった。

徐々に明かされるBlake Livelyが抱えていた秘密というのが、いささか陳腐。ミステリーとしての評価は低くならざるを得ない。ラスト近くは、この手のミステリーにありがちなドンデン返しの連続になるのだが、強引な割にキレが無い。単に、ガチャガチャと引っかき回しているだけという感じになってしまう。

ということで、いささかガッカリする映画だったのだが、そんな中、主演の二人のハマりぶりだけは見事だった。特に、Anna Kendrick。彼女のために当て書きされたのではないかと思わせるほどだ。劇中に出てくるビデオ・ブログが象徴する通り、ポジティヴで明るいんだけど、その度が超して、どこか煙たい存在。実際の彼女も、こういう「ウザい」人に違いないと思わせる説得力。悪女を演じたBlake LivelyよりもAna Kendrickの方に負のイメージが付くのではないかと思うが、それもまた、役者魂ということか。



APNの設定が消えていることに気づいて、最初に行おうとしたのが、ネットで設定の仕方を検索することでしたが(国内モデルだとプリセットから選ぶだけみたいだけれど、グローバルモデルを使っていると、マニュアルで設定しないといけない)、当然、データ通信が出来ない状態なので、調べられるわけが無いというジレンマに…。その後、クリスピー・クリーム・ドーナツの無線LANを使って、無事、設定は出来ましたが、色々、ややこしく複雑な世の中になってますな。