IN/OUT (2016.7.10) |
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先週は、11年目にして自宅のあちこちにガタが来始めたと書きましたが、このたび、集合住宅内の共用インターネット環境(有線系のサービスに集合住宅ごと加入)が改善。ギガビット・イーサネットになりました。測定すると、ダウンロードで10倍近く、アップロードでは20倍ぐらいのスピードアップ。OneDriveとのシンクロに殆どストレスがなくなり、これは有り難い。まあ、すぐに慣れちゃうんでしょうけどね。 最近のIN"Sing Street" (16.7.9)John Carney監督の新作を観てきた。 舞台は1985年のダブリン。不況にあえぐ町で暮らす15歳の少年が主人公。彼は、一歳年上、モデル志望の女の子の気を惹こうと、バンドを始める。テレビ(英国の伝説的音楽番組"Top of the Pops"!)からは、Duran Duranの"Rio"のミュージック・ヴィデオが流れている時代だ。 少年がバンド活動を通じて成長していくというストーリーはシンプルだが、そのシンプルさが気持ち良い。両親の離婚、経済難のため転校を余儀なくされた学校でのイジメなど、主人公を取り巻く環境は厳しいのだが、映画から伝わってくるのは、悲しみの中に幸せを見つけ、前を向いて進んでいこうというポジティヴなメッセージだ。 バックを彩るのは、Duran Duran、The Clash、The Jam、Hall & Oates、Joe Jacksonなど、当時の音楽シーンを知っている者には感涙物の名曲群。特に、私の大好きなThe Cureが、良いシーンで使われていたのが嬉しい。 さらに、主人公達のバンド"Sing Street"のオリジナル楽曲が良いのだ。ロックの指南役となる主人公の兄が聴かせてくれるレコードに微妙に影響されたメロディーとアレンジ。そして、ファッション(Duran Duranを聴けば、それっぽい楽曲になり、主人公は化粧をするし、The Cureを聴けば、やはりそれっぽい楽曲になり、主人公の髪の毛は逆立つのだ)。その、真似っこのさじ加減が、いかにも、やる気に溢れたアマチュア・バンドっぽい。それでいて、主人公の実体験から紡ぎ出される歌詞が泣かせる。前作"Begin Again"でも感じたが、John Carney監督の音楽センスが、実に良い感じ。名台詞「Phil Collinsを聴く男に、女は惚れない」。1980年代のロック・ファンで、この台詞に感じる物があるのは私だけじゃ無いだろう。 意外なほど、上達していく主人公のバンド。それに比例して成長していく主人公。憧れの彼女とのほろ苦い恋の進展。後半で明らかになる、それまでは単なるロックの師匠のように見えていた兄が抱えていた思い。甘酸っぱい感傷の中、物語は終盤へ。主人公達が繰り広げるギグのシーンと、そこから連なるラストシーンでは、涙止まらず。 使われている音楽は'80年代の物だが、当時の音楽シーンを知らない若い世代にも伝わる普遍性を持った、青春音楽映画の大傑作だと思う。 あとは、電気のメーターも、ようやくスマートメーター化。交換時の数分間の停電後、NASが再起動しなくなってしまいましたが。これは諦めるか… |