IN/OUT (2015.8.30) |
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急に涼しくなってきた今日この頃、猛暑の間に抵抗力が落ちたところに、欧州出張帰りの部下(発熱でダウン)が持ち込んだウィルスのせいか、喉が痛い。自分が行けなかった出張だけに、こんなお土産、ちょっと悔しい。 最近のIN"Learning to Drive" (15.8.29)ニューヨークを舞台に、夫から突然離婚を突きつけられたセレブ女性と、昼は自動車教習教官、夜はタクシー運転手として働くシーク教徒男性の交流を描いた映画を観てきた。邦題は「しあわせへのまわり道」。 書評家として名声を博している女性は、夫が出て行ったため、それまで取得していなかった運転免許を取ることを決意。以前、タクシーに忘れた物を届けてくれた親切なドライバーが、自動車教習の教官をやっていることを知り、彼に教えを請う。助手席から、運転技術と同時に、人生へのアドバイスにもなる含蓄のある言葉をかける教官。道路の安全確認と同様、それまで、周囲を見ようとせずに生きてきたことに気づく女性。しかし、インドから政治亡命してきたシーク教徒の教官にしても、決して、聖人君子では無く、彼もまた、問題を抱えている。 良く出来た、ハートウォーミングな話だ。だが、単に甘口なだけではない。夫に捨てられた女性書評家の取り乱し方は、かなり生々しく、リアル。一方、ターバンを巻き、(ヒンドゥー教徒のようなベジタリアンじゃないので肉を食べ)体格が良く、生真面目な印象が強いシーク教徒(シンガポールだと、一流ホテルのドアマンに多い)の描き方はステロタイプではあるが、それ故、彼の抱える問題が浮かび上げってくると、物語の深味がぐっと増す。 いきなり路上教習から始まる米国での免許取得過程。私は、日本では持っていなかった運転免許を、米国駐在の際必要に迫られて、同様の教習を経て取得したので、身近に感じられる描写が多かった。また、無事、免許を取得した際、同僚から「これで、一人前の自由を得られたな!」と祝福された事も思い出した。米国では、日本以上に、運転免許を持つこと=自由を得ること、という意識が強いことを思い知ったものだ。その辺でも、私的ポイントの高い映画だ。 ラストは、大人の選択で、しみじみ。こういう時って、男の方が情けないのは、米国もインドも日本も同じか。 "Ted 2" (15.8.29)"Ted"の続編を観てきた。前作は、ぬいぐるみのテディ・ベアの中身がおっさん、という一発アイディアが光っていたが、新鮮味がなくなった続編でどう勝負するか、才人 Seth MacFarlane(本作でも、監督・脚本・Tedの声とモーションキャプチャーによる動作を担当)の手腕を楽しみに、観に行ってきた。 結果は、微妙か。まあ、ぎっしり詰め込まれたネタの大半は、米国在住でTVと映画を観まくっている人を対象にした物だから、元々、日本人にはハードルが高い。私も、ピンと来ないネタも多く、ちょっと歯がゆい。ただ、それにしても、演出のスピード感に欠けるような気がした。 主要人物の多くは続投だが、前作のヒロイン Mila Kunisは降板。代わりにヒロインとなるのが、新米弁護士役のAmanda Seyfried。Milaよりも親しみやすい可愛らしい顔立ちながら、中々弾けた演技で頑張っていたと思う。 Patrick Stewartのナレーション、Liam Neeson、Jay Leno、Tom Bradyのカメオ出演など、無駄に豪華な出演者も前作同様。私は、特にJay Lenoが登場した瞬間が、この映画で一番「吹いた」場面だった。一方、Liam Neesonの方は、「96時間シリーズ」を未見だったので、ピンと来なかった。この辺の人とネタを知っているかどうかで、この映画の楽しさは大分変わってくるだろう。 Tedが人権を持つかどうかという、この映画のストーリーの中核は、今後、人工知能が発達してくると、結構、深刻な問題になるのかも、という真面目な感想もあるが、まあ、それは別の話だ。 Windows Phone7の時代、それに合わせて、PC上で使う音楽取り込み&再生用ソフトをZuneにして、全てのCDを、WMA Lossless形式に統一して取り込み。つい先日、ようやく、手持ちの全CDのデジタル化が完了したのに、Windows 8 → 10 と進む間に、Zuneの開発は中止。こんなことなら、WMA LosslessよりFLAC形式で取り込んでおけば良かった。複数の形式が混在していても、実用上は差し支えないとはいえ、精神衛生上、良くないんだよなぁと、非常にマイナーな事で悩む今日この頃でもあります。 |