IN/OUT (2015.8.2)

品川プリンスホテル内の水族館 Epson Aqua Stadiumが、先月、"Aqua Park"としてリニューアルされたということで、出かけてきた。

想像以上に、思い切ったイメチェンだ。改装前も、デート向きのライトな水族館だったが、さらに学術性を廃し、エンターテインメント側に振り切った展示スタイルになっている。東京観光でホテルに泊まっている人がついでに立ち寄ったり、夜10時までオープンしているので、食事の後で寄ってみたりというシチュエーションを想定した設計なのだろう。コアな水族館マニアには、全く不満な作りと言わざるを得ない。

特に、水槽に透過型液晶タッチパネルを搭載し、タッチやスワイプでインタラクティブな楽しみ方が出来る演出は、子供達が喜んで触っていたが、その視線は水槽内の生き物ではなく、表示される画像に向かっている。「解説」用に使えば面白そうなアイディアも、結局、お遊びにしか利用されていない。他の水槽にしても、インテリア感を重視した物ばかり。どうにも食い足りない。

名物のイルカショーは、以前よりもさらに派手になった感じ。今は夏の演出なのか、前方の客に超大量の水を浴びせかけることに徹した構成。イルカもトレーナーも身体能力が高いのは伝わってくるが、ちょっとパワー・プレイ過ぎるように感じる。

ということで、全体的に物足りなさが募るのだが、後半のミナミアメリカオットセイ、コツメカワウソなどの癒やし系動物は、それなりに見応え有りかな。