IN/OUT (2015.3.8)

最近では、映画館のチケットを窓口で購入することは滅多に無く、事前にネットで予約するのが当たり前になりました。ただ、予約したチケットの引き取り方が、映画館によってかなり違う。

最も便利だと思っているのが、品川のプリンスシネマ。ここは、決済に使ったクレジット・カードを発券機に挿入するだけ。ボタン操作の類いが、ほとんど必要無し。109シネマズも、それに近い。

新宿のバルト9は、予約時に送られてくるメールに記載されているQRコードを画面にかざせばOKなのですが、認識させるのに、ちょっとコツが必要な感じ。

面倒なのが、TOHOシネマズやヒューマントラストシネマのような、予約番号と電話番号をタッチパネルから入力する方式。特に、ヒューマントラストシネマの発券機は、タッチ画面の感度が鈍く(それとも、私との相性が悪いのか)、いつも、イライラさせられます。まあ、ネットで予約できるのに、窓口で予約番号とパスワードを口頭で言わされるという、中途半端なシステムの映画館も存在するのですが。


in最近のIN

"Predestination"15.3.7

Ethan Hawke主演のSF映画を観てきた。原作は、ロバート・A・ハインラインの傑作短編「輪廻の蛇」("All You Zombies" by Robert A. Heinlein)。

場末のバーで、青年がバーテンダーに、信じられないような身の上話を語る。話を聞いたバーテンダーは、何故か彼のことを既に知っていて、地下室に連れて行く。バーテンダーは実は時空警察のエージェントで、彼を自分の後任にしようと言うのだ。というところは原作通り。そこに、エージェントが追い続けている(時間の流れを変えてでも、その凶行を阻止しようとしている)連続爆破事件の犯人との対決という要素が加わる。

「輪廻の蛇」は、タイムパラドックス物の極北とも言える有名作だし、予備知識が無くても勘が良い人なら、映画の割に早い段階で、仕掛けられたカラクリに気がつくと思う。これがまた、なんとも大技と言える仕掛けなのだ。一発アイディアの短編SF小説ならニンマリすれば済むところだが、これを一本の長編映画にするとは、実に大胆。

監督は、"Daybreakers"の双子監督 The Spierig Brothers。前作と同様、寒色系でまとめられた映像は良い感じ。ただ、物語の語り口は、やはり、あまり巧くないと思う。タイムパラドックス物にしては、手際良くまとめられていて、あまり頭がこんがらがらないのはありがたいのだが、その分、説明過剰という感じがあって、テンポが良くない。分かり易さとのトレード・オフだとは思うが。

主演のEthan HawkeとSarah Snookが良い感じ。Ethan Hawkeは、この役柄に説得力を与える見事な表情を見せてくれるし、Sarah Snookは、非常に難しい役柄に果敢に挑んでいる。

いずれにせよ、この作品の映画化に挑んだこと自体が凄いと思う。オチを知らずに観たら、もっと面白かったかな。



昔のように、座席指定無しで、上映途中で入場してもOK、気に入れば繰り返し見てもOK、という映画館は、ほぼ絶滅危惧種ですね。まあ、今のシステムに慣れた身としては、イライラさせられるのかもしれません。

そう言えば、昔の映画館って、入れ替え時間の間に、アイス最中やお菓子の売り子さんが、場内を回っていたよなぁ(今の若い人には、信じられないと思うけど…