IN/OUT (2010.12.5)

年末の慌ただしさの中、町を行き交う人も増えているようで、歩きながら携帯メールチェックする人達と、喫茶店でノートPCを持ち出して長時間粘る人達に、イラッとしっぱなしの今日この頃です。


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「小谷元彦展 幽体の知覚」10.12.4

1972年、京都生まれの彫刻家、小谷元彦氏の作品展を観に、森美術館に行ってきた。

彫刻と言っても、既存の概念とはかなり違った作品ばかりだ。音声ガイドによれば、元々、日本には彫刻という芸術分野は無く、近代以降、西洋からもたらされた物だという。小谷氏の作品は、そんな彫刻という手法そのものに対する深い洞察の果てに築かれているようだ。

観る者の感覚を、肉体レベルから揺さぶるような作品が多い。矯正具を装着されたバンビの剥製、拷問器具、毛髪を編んだドレス、血まみれ(のように見える)少女、骨をテーマにした造形の数々。生理的嫌悪感と紙一重のような妖しい魅力に溢れた作品群は、質・量ともに見応え十分だ。また、上下鏡張りで周囲に滝の映像が流される空間を、その中で体感できる大がかりなインスタレーションも印象的だった。

小谷氏の名前も知らずに出かけた展覧会だが、大いに圧倒されるものだった。ただ、時節柄か、いつも以上に展望台のついでに訪れる観光客で混雑していた森美術館。刺激的な作品が、お子様達のトラウマにならないかが心配である。



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"Daybreakers"10.12.4

新趣向の吸血鬼映画を観てきた。

舞台は、2019年。ウィルスにより、人類の大半がヴァンパイアに変身してしまった世界。今や、問題は、迫り来る食糧危機。つまり、ヴァンパイアに変身していない人類が絶滅危惧種となり、血液が不足しているのだ。この新趣向の一方で、ヴァンパイアが日光に弱く、鏡に映らないなど、古典的な設定を踏襲しているところが面白い。

ということで、設定は魅力十分。ヴァンパイアでありながら人類に共感を覚えている主人公を演ずるEthan Hawkeも、はまっている。前半、ぐいぐい引き込まれた物語は、しかし、徐々にとっ散らかっていき、最後は凡百のゾンビ映画のようなスプラッタ描写大会に堕してしまう。これ、製作者が途中でアイディアを出すのに飽きちゃったのだろうか? 途中まで面白かっただけに、非常に残念だ。



普段はあまり行かない新宿のシネコン、バルト9に行ってきました。ここでは、本編上映前のお楽しみで、あの「JAPAN WORLD CUP」を上映しているんですね。まあ、景品のDVDが欲しいかどうかはともかく、Web上ではなく大画面で観るのも楽しい。と思っていたら、Webのほうでは、第二回、JAPAN WORLD CUP 2として、さらに馬鹿馬鹿しさがアップしていました。