IN/OUT (2011.4.3)

東京都知事選の期日前投票に行ってきました。今回は、震災の影響もあり、うるさい街宣車などがほとんど無い静かな選挙戦。まあ、積極的に支持したくなる人を見つけるより、消去法で誰に投票するか決めるしか無いという、元々盛り上がりに欠ける選挙だと思っていますが。


in最近のIN

"-Love for Japan- BLUE NOTE TOKYO ALL-STAR BIG BAND"11.3.28

ブルーノート東京で急遽開催されたイベントに出かけてきた。

呼びかけたのは、ハワイ生まれの日系三世トランペッター エリック宮城。今回の大震災にあたり、自分に出来ることは何だろうかと考え、ブルーノート東京と仲間のミュージシャンに声を掛けたのが、ほんの一週間前。しかし、その短期間に豪華なミュージシャンが集結。海外からのミュージシャンの公演キャンセルが相次ぐブルーノート東京も場所の提供を快諾。そして、公演の告知が3月24日、チケット発売が25日、本番が28・29日の二日間。奇跡的なスピード感だ。

このために結成された「ブルーノート東京 オールスター・ビッグ・バンド」は、エリック宮城が結成した日本を代表するビッグバンド=EMバンドを母体とした、ドラムス・ベース・ピアノ・トランペット×5人・トロンボーン×5人・サックス×5人&エリック宮城の19人。そこに、数々のゲスト・ミュージシャンが一・二曲ずつ参加するというスタイルで公演は進んだ。私が観に行った28日のゲストは、トロンボーンの中川英二郎、サックスの本田雅人、ギターの小沼ようすけ、バイオリンの寺井尚子、ボーカルの伊藤君子、ドラムスの海老沢一博、ピアノの小曽根真、トランペットの日野皓正。それほどジャズに詳しくない私でも知っているビッグネームばかりである。

肝心の演奏も素晴らしかった。バンドのまとまりはもちろん、それぞれのゲストとの連携もバッチリ。一週間足らずの準備期間で、このクオリティの演奏を聴かせるとは、なんとカッコ良いミュージシャン達なのだろう。中でも圧巻だったのは、寺井尚子のバイオリンをフィーチャーした「スペイン(チック・コリア)」。彼女のライヴは、以前にも見たことがあるが、今日の演奏は桁違い。何かが憑依したかのような寺井さんの弾きっぷりに会場は飲み込まれ、演奏後、高々と弓を掲げるその姿からは神々しいオーラが放たれているかのよう。場内のどよめきと拍手がしばらく鳴り止まない、素晴らしい演奏だった。

次のゲストは伊藤君子。あんな演奏の後じゃ辛いかも、と思ってしまったのは、彼女の歌をちゃんと聴いたことが無かった私の杞憂にすぎなかった。さすがのベテラン。これまた観客の心を鷲づかみにするような圧倒的な歌声。

最後のゲスト、日野皓正との演奏が終わり、本編終了。ブルーノート東京では異例の2時間ほどのステージだが、まだまだ聴き足りない。そして、アンコール。"Things Ain't What They Used to Be"。ゲストも全員登場し、ビッグバンドのメンバーも含め、全員がソロを回していく。ここでも寺井尚子のカッコ良さにしびれる。そして、日野皓正のソロは、トランペットではなく、まさかのシャウト。さすが、ベテラン・ジャズ・ミュージシャン。盛り上げ方が心憎い。大いに盛り上がったところで、すべて終了。チャリティ公演だからといって、お行儀の良い選曲でお茶を濁すのではなく、各ミュージシャンが皆、パワーを出し切れるような曲を選んでいたことも、この公演の素晴らしさになっていたと感じた。

とにかく、次々出てきたゲスト・ミュージシャンも、それを支えるビッグバンドも、皆、本当に素敵だった。これだけのメンバーがノーギャラで駆けつけたのは(そして、エリック宮城氏がMCで語ったように、このショート・ノーティスで満員のお客さんが集まったことも)、まさに奇跡の一夜。この時期、夜のジャズクラブで電気を消費し、音楽に興ずることに異論はあるかもしれない。しかし、この会場で満ちていたエネルギーと一体感は、こういう時だからこそ大切なものだと思った。



ということで、来週は所用につき、更新は出来ないと思われます。