IN/OUT (2010.7.25)

暑いっす。色々と買わなければならない物が溜まってきたので、週末は買い物へ、と思っていたのだけど、リアル店舗訪問はギヴアップ。ネット通販で済ませてしまう今日この頃です。


in最近のIN

"ADRIAN BELEW POWER TRIO"10.7.24

King Crimsonのメンバーとして、またDavid Bowieとの共演などでも知られるギタリスト、Adrian Belewの公演を観に、ブルーノート東京に行ってきた。

2007年の来日公演にも行ったのだが、その時との違いは二つ。
その一。前回は公演タイトルが"ADRIAN BELEW of KING CRIMSON"。今回は、King Crimsonの名前は出さず、彼独自のトリオであることを主張。
その二。前回もトリオ編成で、ベースは同じJulie Slick嬢だが、ドラマーがMarco Minnemannに変更

あ、二つじゃなくて三つだ。
その三。通常、毎晩二回公演なのに、今回は一セットのみ。有名ミュージシャンの名前で客を集め、高い(その割りに美味しくない)飯を食わせることで利益を上げていると思われるブルーノート東京にとって、客の入れ替えが無い上に、食事を取るにはふさわしくない16時開場という時間帯での公演となり、儲けが出ないのではないかと、他人事ながら心配である。

ラフな格好で登場したAdrian Belew。リラックスした雰囲気だったが、一発ギターを鳴らすや、その特徴的な音色で一気にライヴに引き込まれる。新人ドラマーは、中々器用な人で、独特のBelewサウンドとの相性抜群。ただ、器用さ以上の魅力が感じられず、ドラムソロが長く思えたのが残念。一方、ベースのJulie嬢は、前回も感心したのだが、さらにパワーアップしていて、本当に良い演奏だった。パワフルなプレイでバックに徹していたが、もっと前面に出る見せ場を作ってあげれば良いのに…。

バックがしっかりしているため、Belew氏のギターテクニックも全開という感じだ。彼の特長である、ヘンタイ的サウンドと、意外にポップな作曲センスの組み合わせが、良く伝わってくる。ループを多用したりして、トリオ演奏とは思えない厚みもある。ただし、King Crimsonの曲は一切やらず。

一日一セットだけの公演なので、長めに演ってくれるのかと期待していたのだが、いつものブルーノートと同じ本編70分で、ややがっかり。それでも、アンコールで、ついにKing Crimsonの"Thela Hun Ginjeet"を演奏。盛り上がる観客席。おそらく、客席の90%以上は、彼のソロ曲ではなく、King Crimsonのナンバーを期待していたと思われる。しかし、アンコールはこの一曲だけ。終わったのは、19時半。いまいち、不完全燃焼というか、残尿感を覚えるというか、微妙な空気が会場を支配する。

私としても、"Three of a Perfect Pair"あたりは是非とも聴きたかったので、残念な思いはあるのだが、まぁ、たっぷりの間奏を挟んだ"Young Lions"を演ってくれたので良しとしよう。



すっかりネット通販に依存する比率が高まっていますが、衝動買いの危険性はリアル店舗でも通販でも、同じようなものでしょうか。失敗した時の後悔度は、ネット通販の方が深いような気もします。