IN/OUT (2008.11.30)

タイの空港占拠騒動の余波が巡り巡って、こちらの週末スケジュールにまで影を落とす今日この頃です。


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「チャロー!インディア: インド美術の新時代」08.11.24

インド現代美術の展覧会を観に、森美術館に行ってきた。

展示されているのは、インドで活躍する27組のアーティストによる絵画、彫刻、写真、インスタレーションなど。質・量ともに、予想を遙かに超える充実ぶりで、非常に楽しめた。

アナント・ジョシによる「中心、そしてその他大勢」と題されたマルチメディア・インスタレーション(鑑賞者自身のシルエットが映り込むことによって完成する)や、会場のあちこちに配置された、N・S・ハルシャによるインスタレーション(美術館内の監視員が座る椅子に手を加えることで、監視員自体を作品の中に取り込んでしまう)なども印象深かったが、何よりも、全体を通じて、インドの歴史、文化、宗教、そして現在の経済発展とその歪みというものが、アーティストの表現に密接に関わり合っているように感じられるところが興味深い。

そういう意味では、先週観た映画 "Born Into Brothels"で、子供たちが撮っていた写真(Zana Briski氏が立ち上げたKids with Camerasのサイト参照)と、表現方法は違っても、同じ世界を切り取った物だと言えそうだ。この、一見対照的で実は同一線上にある作品群を続けて観ることが出来たのは、幸運だったと思う。



などと思っていたら、Mumbaiでのテロ。大きな犠牲が出た「トライデント・ホテル」に聞き覚えが無かったのですが、Hilton Towersが名前を変えたということ。出張で何度か利用したホテルだっただけに、色々と考えてしまいます。