IN/OUT (2008.8.31) |
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引っ越してから3年超。そろそろ、照明が切れ始めました。白熱電球を電球タイプの蛍光灯に取り替える良い機会でもあり、まずは浴室の電球を交換。ここは、天井が低く楽勝。 最近のIN「東京JAZZ "DRAMATIC NIGHT"」 (08.8.30)三日間に渡り開催された東京JAZZの土曜日夜の公演「DRAMATIC NIGHT」を観に、東京国際フォーラムに行ってきた。 東京JAZZは、2002年から毎年夏に行われている、内外のビッグ・ネームが出演するアジア最大級のJAZZフェスティバルだ。メインの会場は東京国際フォーラム ホールAだが、前後の期間、他の場所でも関連イベントが開催されているようだ。私は今回が初観覧。数多い出演者の中から、特に観てみたい上原ひろみとMichel Camilo Trioが揃って登場する「DRAMATIC NIGHT」へ。 19時、上原ひろみ率いるHiromi's Sonicbloomが登場。メンバーは(おそらく使用機材も)、昨年、同じ会場で観た単独ライヴと同じ。エッジの効いたハイテンションかつ高速のプレイがぶつかり合い、絡み合い、融合する気持ち良さが堪らない。持ち時間が一時間しかないのが残念だ。もう少し演奏が続けば、さらに凄い境地に達したのではないかと、贅沢な不満も。 15分の休憩を挟み、二番目に登場したのが、Richard Galliano and the Tangaria Quartet。Richard Gallianoは、1950年生まれのフランス人アコーディオン奏者。彼と、ベース、パーカッション、バイオリンを加えた4人での演奏だが、バイオリン奏者にトラブルがあったのか、寺井尚子への変更が2日前に発表されたばかりだ。元のバイオリン奏者には申し訳ないが、私には予備知識のないミュージシャンだったので、とりあえず知った名前の人が出てくるだけで、何となく得した気分になってしまった。 右手側がピアノのような鍵盤ではなくボタン型のアコーディオン演奏を、ライヴで観るのは初めてだったが、迫力ある演奏だ。バイオリンとの共演も、直前にメンバーが変わったとは思えないテンションだ。どこか哀調を帯びた音色の楽器が絡むので、テンションが高いと言っても、硬質なHiromi's Sonicbloomとは対照的な、温もりと湿度を感じるもので、出演する三組の中では、事前にはあまり期待していなかったのに、一曲毎に引き込まれていき、大満足。なお、Gallianoは「アリガトウ」など、日本語単語を交えた以外、MCはすべてフランス語。何を言っているのか、ほとんど分からなかった…。寺井さん、フォローしてよ、という気も。 最後に登場したのが、Michel Camilo Trio。1954年、ドミニカ生まれのピアニストMichel Camiloに、ベースのCharles Flores、ドラムスのDafnis Prietoを加えたトリオだ。Michel Camiloをライヴで観るのは初めてだったが、初めのワン・フレーズだけでいきなり魂を持って行かれた。それほど衝撃的な演奏で、申し訳ないが、前の二組とは、次元が違う。彼が激しく超高速で叩きつける鍵盤から撃ち出す音は、クリスタルガラスのような硬質な透明感に溢れている。圧倒的な数の音を繰り出しながらも、全てが揺るぎの無い芯に貫かれているようで、圧巻。激しいフレーズだけでなく、静かなパートでもその力強さは失われない。サポートするベースとドラムも、ピアノの超絶技巧に負けることなく、しっかりと支え合っている。緊張感みなぎる本編の後の、アンコール。余裕の「テキーラ!」も楽しく、本当に凄い演奏を体験できた。 それぞれ、個性溢れる三組のミュージシャンを楽しんで4時間近くの公演。大いに堪能。良いイベントだった。 問題は、居間の蛍光灯。天井が高い上に、間接照明になっていて、交換が面倒です。手持ちの小型脚立じゃ間に合わないことが分かった時点で、とりあえず、点滅し始めた蛍光灯には気づかないふりを…。 |