IN/OUT (2007.12.16)

恒例、やのコレのオフ会も終わり、年末ムードが高まってきました。


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上原ひろみ 〜 Hiromi's Sonicbloom "タイム・コントロール 日本ツアー"07.12.5

ニューヨークで活躍するジャズピアニスト、上原ひろみのコンサートを観に、東京国際フォーラムへ行ってきた。

以前から、彼女のライブは観たかったのだが、いつも都合が合わず、ようやく今回初めて観ることができた。今年発売されたアルバム"Time Control"を共に録音した"Sonicbloom" = David Fiuczynski(g), Tony Grey(b) & Martin Valihora(ds)との4人編成のジャパン・ツアー最終日。キャパ 5,000人の東京国際フォーラム ホールAは、満席。それも、チケット発売日即日完売だったそうだ。

上原ひろみは、グランドピアノの上に二台のシンセサイザー。さらにピアノの横に一台(CLAVIAのNord Stage)の計四台のキーボードを使用。David Fiuczynskiのギターはダブルネック。

演奏が始まる。一曲目から迫力全開。ギターもベースもドラムスも、想像以上の技巧派で、かつ、ハードな演奏。ギターやベースがフィーチャーされるパートも多く、時には、ジャズというよりプログレ・バンドかと思わせるようなところもある。

そして、とにかくすごいのが、上原ひろみの演奏だ。上体を揺り動かし、声を上げ、中腰になり、ジャンプし、そして、指先は超絶スピードで鍵盤を叩き続ける。左手でグランド・ピアノ、右手でNord Stageを同時に、どちらも超高速で弾くなんてのも軽くこなしている。それでいて笑顔を絶やさない。圧倒的なパフォーマンスだ。しかも、あれだけの超高速で鍵盤を叩きながら、出てくる一音・一音の輪郭がぼけることが全くない。すべての音に魂を込め、手抜きなし、という感じだ。才能もさることながら、肉体的にも、よほど鍛錬を積んでいるのだろう。

ツアー最終日に、これだけの大ホールが満員になり、大いに盛り上がったことに、ご本人も感無量だったようだ。アンコールでの、観客・スタッフ・調律師らへの感謝のメッセージは、本当に心がこもったもので、聞いているこちらまで涙ぐんでしまった。

その迫力に、5,000人の観客全員、二階席の奥まで、スタンディング・オベーション。音楽の力を体感しつくした三時間だった。



JR東日本の緑の窓口店頭などで見かける、SUICAのペンギン人形。イラストはともかく、立体造形になると、いまいち可愛くなくなるという気がします。特に、ビニール素材を空気で膨らませた場合の宿命か、頭のてっぺんにできた皺が、アブドーラ・ザ・ブッチャーの額の傷に見えてしまう今日この頃です。