IN/OUT (2008.6.8)

新東京タワーのネーミングの投票が行われていたようです。が、あまりに恥ずかしい名前ばかりが並ぶ候補を見て唖然。普通に「新東京タワー」じゃ駄目なのか?あるいは、あの候補を見て馬鹿げていると感じる私の感性が、世間とずれているのかしらん。


out最近のIN

「日本トンデモ本大賞 2008」08.6.7

と学会が主催する、この一年間に発売された「著者の意図とは異なる視点から楽しめる本」=トンデモ本の中から最高の一冊を選ぶイベントに、今年も行ってきた。

今年は、と学会設立10000周年(二進法による表記)。イベントの前半は、ビデオ「と学会結成秘話・山本ひろし物語」の上映。怪しげな陰陽師によるお祓い。と学会員による研究発表「と学会エクストラ」といった演し物が続く。イベントを運営する会員も、会場を訪れた観客も、必ずしも広く世間に認知されている訳ではない「トンデモ」を愛でるという特殊な嗜好を共にするだけに、このイベントでしか味わえないニッチだけどディープな笑いが続く。

休憩の後、日本トンデモ本大賞ノミネート作品の紹介があり、再度、投票を兼ねた休憩。

その後は、昨年も登場した杉ちゃん&鉄平の演奏と、弱冠28歳の現役活弁士、坂本頼光氏によるトンデモ活弁大会。杉ちゃん&鉄平は、今月末に発売されるCD付き本「トンデモ音楽<ミュージック>の世界」の宣伝ということで、数曲だけの演奏だったが、バージョンアップした「アイネクライネ秋葉原」など、相変わらず高いテクニックに裏打ちされた冗談音楽を披露。続くトンデモ活弁大会は、正統派の活弁「血煙高田馬場」、坂本頼光氏自ら製作したアニメ「サザザさん」、やはり坂本氏自ら編集したMAD映画「ゴジラ対鞍馬天狗」の三本立て。坂本氏はものすごく芸達者で、場内、爆笑に次ぐ爆笑だが、某国民的アニメに似た登場人物達がとてつもなくブラックな笑いを繰り広げる「サザザさん」など、絶対にTVで放映できないネタだ。

最後に、投票結果の発表があり、本年度の日本トンデモ本大賞は『富を「引き寄せる」科学的法則』に決定。原著は1910年の出版だが、今になって、著作権が切れたことにより多くの出版社から発行されているらしい。調べてみると、この本を成功の秘訣本として大まじめに評価している人が世の中には結構いるようだ。そんな本をトンデモとして楽しんでしまうところが、と学会の面目躍如という感じ。ただ、今年はノミネート作品全体が小粒で、本題の大賞選考の方の盛り上がりはイマイチだったか。その分、杉ちゃん&鉄平と坂本頼光氏のアトラクションが盛り上がったので、まぁ、5時間近くの長丁場、十二分に楽しむことができた。



トンデモ本大賞の会場は、豊島公会堂。昨年までの会場、イイノホールに比べると、かなりのグレードダウン。公会堂という名前が持つ古いイメージ通りの建物ですが、何を勘違いしたのか「みらい座いけぶくろ」なる愛称(?)が付いているのですね。これもまた、酷すぎるネーミング・センスだと思うのですが…。こんな馬鹿げた名前を考える暇があったら、もう少し、中を改装する(特に、現代の基準からは小さすぎると思われる椅子)ことを考えていただきたいっす。