IN/OUT (2007.8.12) |
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夏休みの行楽客でごった返す駅を歩くのは、通勤時の混雑と違い、人の流れが非常に不規則でイライラします。まぁ、そのごった返しの一因である自分のことは棚に上げての感想ですが。 最近のIN"SUMMER SONIC 07" (07.08.11-12)ロックフェスティバル、Summer Sonic 07を見に、幕張に行ってきた。目当ては、日曜日のyanokamiだが、せっかくなので二日間参戦。 暴力的な暑さの土曜日、会場に着くと、まずは翌日の下見を兼ねて、BEACH STAGEに行ってみた。ここは、砂浜に作られたステージで、とにかく暑い。早々に退散しようと思ったが、ちょうど出演していたSPECIAL OTHERSの演奏がことのほか良く、ついつい長居してしまった。それにしても、あの暑い砂浜で一斉に飛び跳ねる若者達の体力はたいしたものだ。私は、心の中ではノリながらも、姿勢は東海林太郎ばりの直立不動。 続いて、メイン会場であるMARINE STAGE=千葉マリンスタジアムへ。やはり、体力問題から、アリーナは問題外。3階席まで上がって全体をのんびり眺めようという算段だ。演奏していたのはB'z。申し訳ないが、私には彼らの魅力というのが全く理解できない。ライヴを見たのも初めてだったが、やはり、どこが良いんだか、全然分からない。次に登場したのが、MARINE STAGEに来た目的の、The Goo Goo Dolls。分かりやすいアメリカン・ロックだが、時折、"Iris"のような名曲を産み出すので、割に注目しているバンドだ。こちらもライヴを見たのは初めてだが、なかなか好印象。 木村カエラをはさんで、Gwen Stefani。No Doubtでのライヴを見たことはあるが、ソロでは初めて。このライヴが予想以上にかっこよかった。自ら「日本人に産まれるべきだった」と語るほどの日本贔屓の彼女。観客のノセ方が最高だ。 その次の時間帯が、Avril LavigneやEllegardenが重なる悩みどころだったが、足を運んだのは、幕張メッセ内にあるISLAND STAGEの、チャットモンチー。元気な女の子のスリーピース・バンド。同じ三人組の少年ナイフに近いかと想像していたが、演奏テクニックや楽曲のまとまりなどは、チャットモンチーの方が優れていると感じた(が、私としては、少年ナイフの方が圧倒的に好きなのだが)。気持ちの良い演奏だった。 翌日曜も晴天。まず、TILLY AND THE WALL。ドラムの代わりに女性タップ・ダンサーがリズムを刻むというのが売り。一発アイディアという気もするが、勢いはある。 続いて、炎天下のBEACH STAGEでKahimi Karie。いくら涼しげな彼女の楽曲とはいえ、この暑さの中で聴き続けるのは辛い。 メッセの戻り、ENTER SHIKARI → POLYSICSを覗き、ガチャピンも出演していたエアギター選手権を冷やかした後、Cyndi Lauper。さすが、ヒット曲を多数抱えるベテランだけに、大いに盛り上がる。声量が全然衰えていないのもすごい。 そして、いよいよ、私にとってのメイン、yanokami。矢野顕子とレイ・ハラカミが組んだユニットだ。夕暮れのBEACH STAGEは、昼間の暑さはすっかり引いて、気持ちのよい潮風が吹いている。澄み切った空の下、海の向こうには富士山のシルエットがくっきりと浮かび上がる夕焼け。ステージ・セッティングを待つ間に、空は美しいグラデーションを描きながら暗くなっていき、富士山のシルエットが暗闇に溶け始めた頃、演奏が始まった。トリを飾る出演者なので、たっぷり一時間半、13曲 + アンコール1曲の演奏。矢野顕子のライヴにレイ・ハラカミがゲスト出演するという形式の公演は何度か見ているが、ユニットとしてフル・アルバムを作ったためか、二人の組み合わせの妙が、想像以上に発揮されていて、大満足。 昨年行ったROCK IN JAPAN FES. 2006と比べ、、屋内のステージが多いこと、メインのステージが野球場なのでアリーナに拘らなければ席に座れることを考えると、熱射病のリスクはかなり少ないフェスティバルと言えるだろう。しかし、BEACH STAGE以外、ほとんどがコンクリートの建造物の中で行われるということで、開放感が無い。なんだかライヴハウスのはしごをしているみたいだ。野外フェスに溢れるラヴ&ピース感が無いのがつまらないと感じてしまった。 先週に引き続き、日頃のインドア生活っぷりを思い知らされた、体力消耗の週末でした。 |