IN/OUT (2006.8.13)

私が不在だった7年の間に、日本の夏の風物詩としてすっかり盛り上がるようになったのが、花火大会と、いわゆる夏フェスですね。


in最近のIN

"ROCK IN JAPAN FES. 2006" (06.8.12)

ということで、国営ひたち海浜公園で開催された「ROCK IN JAPAN FES. 2006」を観に行ってきた。三日間通して行われたイベントだが、最終日のみの参戦である。本当は、海外アーチストが多数参加するFUJI ROCKの方に興味があったのだが、日程的に無理だった。

これが初めての夏フェスということで、勝手がよく分からないまま、とりあえず、朝、9時過ぎに会場到着。まだ、演奏は始まっていないが、会場の全体像を把握すべく歩き回り、グッズ販売所に並んだりする。

そうこうするうちに、メインのGRASS STAGEで、主催者代表・渋谷陽一氏の朝礼。かつては、FMラジオで彼の番組をよく聞いていたので、なんだか感慨深い。続いて、グループ魂のライヴ。評判通りの楽しいものだった。屋台を冷やかして戻ってくると、次の木村カエラ嬢のステージが始まっていた。最近の若手女性歌手にしては癖のない歌い方で好感が持てる。何よりも、青空の下に響き渡る「タイムマシーンにお願い」を4万人の大観衆と共に聴けるという体験が楽しい。

大体、一時間ぐらいの演奏があり、30分弱のセット・チェンジの間に、休憩したり、食事したり、移動したりするという仕組みが分かってきた。サンボマスターの演奏を少しだけ観て、屋台で飯。それから、Lake Stageに移動する。こちらも1万人は入れるかという大きなステージだ。

まずは、ohanaのライヴ。メンバーの一人、原田郁子嬢が、朝のグループ魂のステージにゲスト出演したお返しに、グループ魂専属MCの港カヲル氏が前説を行う。こういうのも複数アーティストが参加するイベントらしく面白い。

次が、一番のお目当て、矢野顕子 featuring レイ・ハラカミ。ただし、お目当てと言っても、暑さと体力を考慮し、前列のスタンディング・ゾーンには行かず、後方の芝生に座っての鑑賞。ハラカミ氏の出番が少なかったのが、ちょっと残念だったが、個人的には、とても満足のいく演奏だった。爆音系のライブが続く中でのピアノ弾き語りで、客の入りや盛り上がりという点では、やや寂しかったかもしれないが、初めて矢野さんのライヴを観たと思しき周囲の若者の反応を見て、分かる人にはちゃんと伝わるのだなあと、興味深かった。なんでも手拍子を打てば盛り上がるという単純発想の人には苛っとしたが、ま、こういう会場でそれは言いっこなしなのか。

ART-SCHOOLとCHARAの演奏をハシゴして、会場を後にする。本日の大トリは永ちゃん。こういう機会じゃないと体験できないだろうなと思いつつ、音楽的には全く興味が無いので、観ずに帰ってしまった。

初めての夏フェスだったが、屋外で一日、自分のペースで音楽を楽しめるのは、本当に心地よかった。会場全体を覆う、ラヴでピースな雰囲気も楽しい(豊かな社会になり、反体制の象徴としてのロックを信奉する若者などは絶滅に瀕しているのだろうな、という気もした)。そうした雰囲気を支える運営側が、とてもしっかりしていたのも印象的だ。何年も続けることで、ノウハウが確立しているといるのだろう。ステージ脇のスクリーンに映される映像のカメラワークがとても巧みだったこともスタッフの技量を示している。来年は、日焼け止め対策を十分にして、また訪れたいものだ。



花火大会の方は、ちょうど、近所で大規模なものが開催されているのですが、見物する気力が全く湧きません。人混みの中に、ラヴ アンド ピースが希薄なんだよなぁ。