IN/OUT (2007.8.5)

前半は帰省したものの、後半は、職場に顔を出す必要があったり、自宅メンテナンス系の用事があったりで、一週間ぶち抜きでのんびりとも行きませんでしたが、とにかくも夏休み。


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米沢を歩く07.08.01

スゥイング・ガールズ山形県米沢市に行ってきた。
「上杉の城下町」と「米沢牛」が二枚看板の町。最近では、映画「スゥイング・ガールズ」のロケ地としても有名だ。

山形新幹線を降りると、駅前は予想以上に寂しい。米沢牛を看板に出す飲食店はそれなりにあるが、大きなビルは皆無。人口 9万3千人だと、こんなものか。とりあえず、荷物をホテルに預け、上杉神社に向かって歩く。澄んだ水が流れる最上川を渡り、八谷街道を西へ。日差しが強く暑いが、アップダウンの無い道は歩きやすい。

上杉神社上杉謙信公を祀る上杉神社は、米沢城跡=松が岬公園の中央にある。米沢市随一の観光地のはずだが、特別な見所が有るわけでもなく、素人目には普通の神社だ。

上杉神社の隣にあるのが「伝国の杜」。山形県立の「置賜文化ホール」と、米沢市立の「米沢市上杉博物館」2つが合築された立派な施設である。上杉博物館に入ってみたが、展示物の質・量とも、特筆すべきことの無い小さな博物館だった。ただ、その分、見せ方には色々と工夫がしてあり、子供連れや、上杉鷹山ファンには良さそうだ。そう、この博物館でも、(謙信公を祀ってある上杉神社がある)松が岬公園でも、人気は鷹山公なのである。銅像も立ち姿と座った姿の二体。ビル・クリントンからもJFKからも尊敬されていたという鷹山公だが、私はあまり関心が無く、申し訳ない。上杉鷹山公 上杉鷹山公

旧米沢高等工業学校本館メインの観光地が、いまいち盛り上がりに欠けていたわけだが、どうもここ以外にこれといった観光地もなさそうである。ぶらぶら歩いて、山形大学工学部の敷地内に建つ旧米沢高等工業学校本館へ。明治43年に竣工されたルネサンス様式の木造建築だそうだ。国の重要文化財に指定されているが、特別に柵で囲われることはなく、自由に近づくことができる。ただし、建物内に入ることはできない。きちんと保存・管理されているのだと思うが、微妙な廃墟感も漂い、良い感じだ。

ここでホテルに戻り、一休み。米沢訪問の目的、置賜文化ホールでの矢野顕子リサイタルを見に行く。その後は、焼き肉屋。ちゃんとした炭火焼きだが、いくら米沢牛の本場でも、本当においしい肉は、それなりの対価を支払わなければ堪能できないのである。ということで、あまり有り難みの無い、至極普通の肉。とりあえず、量は食った。

新幹線の発車時刻まで余裕があったので、翌朝も町を歩く。繁華街は、駅前よりも少し西側にあるようだが、それほどぱっとしない。知らない町を目的無しに、ただただ歩くのが好きな私としても、やや持て余すほどの何も無さだが、それもまた良し夏休み、である。



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"Transformers"07.08.04

Steven Spielbergが製作者に名を連ねているMichael Bay監督の新作を観てきた。

元々はタカラが販売していたロボット玩具が米国でヒットし、アニメ化されたものだ。そのアニメ"Transformers"は、日本でも放映されたが、米国製アニメらしい「雑さ」が感じられるものだったし、人間が乗って操縦するのではなく、ロボット自身が意志を持った生命体であるという設定には、あまりなじめなかった。そんな、どう考えてもお子様向けのアニメを超大作として実写化してしまうのだから、ハリウッド、恐るべしである。

ということで、はなからストーリーには期待していなかったのだが、それにしても論理的必然性皆無の展開は、子供向きと割り切るにしても、いい加減過ぎるだろう。続編作る気満々のラストも、なんだか興ざめだ。

いずれにせよ、この映画の興味は、特撮である。確かに、車やラジカセがロボットに変形する様は、驚くほどスムースなのだが、速すぎて、なんだか誤魔化されているような気がしないでもない。そして問題は、アクション・シーン。カット割りが無茶苦茶で、一体何が起こっているのか全く把握できないという、Michael Bay監督の悪い特徴が全開。せっかくの特撮がもったいない。

どうせなら、Spielbergが監督して、悪意ある残酷描写も交えた実写化にしちゃえば良かったのに、という気もした。あるいは、SF超大作と勘違いして観に行く人が出ないよう、邦題は、アニメが日本で放映された時のタイトル「戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー」にするべきだと思う。



ちょっと米沢の町歩きをしただけで日焼けした肌と消耗した体力に、日頃のインドア生活っぷりを思い知らされる今日この頃です。