IN/OUT (2006.4.23)

眼鏡を新調しました。せっかく久しぶりに日本で作るのだから、あれこれフレームを選ぼうと思っても、結局は、今かけているのと同じようなスタイルを選んでしまうところが、我ながら保守的だと思う今日この頃です。


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"Jon Anderson - Solo Work in Progress, Tour of the Universe" (06.4.17)

YESのヴォーカリスト、Jon Andersonのソロ公演を観に、東京国際フォーラムへ行ってきた。

YESは、1968年の結成以降、めまぐるしいメンバーチェンジを重ねてきたバンドで、Jon Andersonも一時、離脱していた時期がある。それでも彼のヴォーカルがYESサウンドのキーであることは間違いない。ハイトーンの独特の歌声は、癖になる魅力を持っていると思う。

会場は東京国際フォーラムのホールC。二階のほぼ中央の席。ここのホールAは、馬鹿でかいだけで魅力の乏しいコンサートホールだと思っているのだが、キャパ1500人のホールCは、ステージも見やすく、中々良い雰囲気だ。満席の盛況ぶりである。

さて、今回はソロでの公演。バックバンド無しの本当のソロ。ステージには、スクリーンとオブジェ、そしてキーボードが一台だけのこぢんまりとしたセット。Jonは、MIDIギターを中心に、アコースティック・ギターやキーボードも弾きながらの歌唱である。演奏されるのは、ソロ作品の他、Vangelisとの共作、そして、YESの曲。YESのお馴染み曲になると、会場の拍手が一段と増えるのは、致し方ないところだろう。

彼は1944年生まれ。さすがに、声の艶が少々失われたようにも思うが、声量は十分に出ていたし、楽器演奏の方もしっかりしたものだ。MCは、自分の言葉を日本人観客にきちんと伝えようという意志が伝わってくる、分かりやすい英語での丁寧なものだ。しかも、要所要所でJonが鈴を鳴らすと、通訳の声が聞こえて来るという親切ぶり。ただし、この通訳、テープなのか、渡された原稿を丸読みしているだけなのか、機転が利かないこと甚だしい。

YESの来日コンサートにおける彼のソロ・パートでのお約束、「日本の童謡を歌おうコーナー」も健在。今回は「チューリップ」と「さくら」。

さすが、海千山千のベテラン。YESの複雑な楽曲も、ギター一本でちゃんと聴かせてくれるのが嬉しい。アコースティックギターで"Owner of a Lonely Heart"も演るし、アンコールは、"Roundabout"と、"I've Seen All Good People: Your Move"。堪能した。

「超」が付くベテラン有名ロック・ミュージシャンのコンサートとは思えない、リラックスしたステージだ。客観的には、緩い、名声に頼っただけの公演かもしれないが、昔からのファンが集まったと思われる会場の雰囲気は暖かい。Jonが「世界中、このツアーに来てくれる客は皆、YES Familyだ」と語っていたが、本当にそんなことを感じさせるコンサートだった。



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海南鶏飯食堂、再び (06.4.17)

シンガポール料理を出す食堂を再訪した。前回は、チキンライスを食べたのだが、メニューにはチリクラブもあるらしい(要前日予約)。是非とも試してみたいところだが、1人で食べる料理では無いだろうと、シンガポール駐在経験のある同僚三人を誘い、出かけてきた。

まずは、全員一斉に、シンガポール在住者のお約束、タイガー・ビールとグリーン・チリを頼む。この時点で店員に「この店には何度も来ているのか? はたまたシンガポール経験者か?」と尋ねられる。ふつーの日本人客は、いきなり人数分のグリーン・チリ(青唐辛子の酢漬け。シンガポールでは極めて一般的なビールの友)を頼まないらしい。この他、カイランの炒め物、シンガポール風カレー、肉骨茶、予約しておいたチリ・クラブなどを頼む。

タイガービールは、輸送条件か保存状態に問題があるのだろうか、シンガポールで飲むときのキレが感じられない。グリーン・チリは漬かりが浅く、辛いだけ。これだけで、かなりがっかりしていたのだが、お目当てのチリ・クラブが運ばれてきた時には、想定外の皿の様子に声を荒げる四人。チリ・クラブと言えば、大きなスリランカ産マッド・クラブが丸ごとチリ・ソースに浸かっているはずである。しかし、出てきた皿に盛られているのは、タラバの爪…。聞けば、スリランカの蟹は値段が高すぎて、店では出せないとのこと。しかし、こちらは、両手をベトベトにして、大きな蟹と格闘するつもりで、ウェット・ティッシュ持参で乗り込んでいるのである。ちまちまと蟹の爪をつまんでも、がっかり感が募るばかりだ。味もねぇ…

肉骨茶も、極めてお上品な味。胡椒とニンニクの投入量が圧倒的に少ない。これじゃ港湾労働者のパワー・ブレックファーストという由来が台無しだ。まぁ、締めに頼んだチキン・ライスだけはレベルが高く、暴動は抑えられた。

我々がシンガポール駐在経験者だと知って、店員が、彼らの「シンガポール研修」でのアルバムを見せてくれた。確かに数多くのHawker Centreを巡り、実食してきたようだが、厨房に入っている写真や、現地の料理人に付いて教えを受けている様子はない。これは研修ではなく、ただの食べ歩きだろう…

シンガポールのフードコートで食べているがごとき大声で、不満を垂れまくる四人。店にはさぞかし迷惑な客だっただろうと思うが、日本では貴重なシンガポール料理店。もっと精進を積んでいただきたいところである。



が、フレームのサイズが変わったせいか、ガラスレンズからプラスチックレンズに変えてみたせいか、どうも合わない。長時間かけるのが難しい。とりあえず、レンズの再調整を依頼することに。度が強すぎるせいか、微妙なところが難しいっす。