IN/OUT (2004.8.15)

8月9日は、当地のNational Day。今年もTVでNational Day Paradeの様子を見ていました。

イベントとしての出来は、例年以上に良かったように思います。あるいは、私がすっかり馴染んでしまったということか。それしても、パレードの終盤、皆でテーマ曲を合唱し、さらに国歌を歌い、というクライマックスには、つい涙が…


out最近のOUT

花火大会で不完全燃焼 (04.8.8)

National Dayの前日、Singapore Fireworks Festival 2004を見に出かけてみた。

夕食を済ませ、Marina Squareの方に行ってみると、予想を超える大変な人出だ。下に降りて川沿いまで行くことは諦め、Marina Squareの二階、屋外通路の途中のちょっと広くなっている所で立ち止まってみた。ここからだと、目の前の街路樹で視界の半分以上が遮られるが、それ以外の所に花火が上がれば、結構、よく見えるはずだ。ビニールシートを広げ、早くから場所取りをしていたと思しき家族連れもいる。ということで、ここで見物することに決定し、20分ほど待つ。

8時半、花火が打ち上げられ始めた。周囲の人々から一斉に「おぉー」というどよめきが起こる。ただし、花火が綺麗だからではない。花火が打ち上げられているのが見事に街路樹の陰になっていて、全く見えなかったのである。ここに集まっていたのは、事前情報収集力が全く不足している人達ばかりだったのだ。

結局、「音はすれども姿は見えず、ほんにあなたは(以下自粛)」状態で、たったの10分間。短期集中で打ち上げて、さっさと終わるのが当地流のようで、日本の納涼花火大会のような風情は皆無だったのである。


"The Village" (04.8.14)

M. Night Shyamalan監督の新作を観てきた。

思わせぶりだが静かな映像が淡々と続き、ラストの「意外なオチ」に持って行くShyamalan監督らしい映画ではある。前半の徐々に謎が深まっていく部分は、やや退屈だが、独特の映像美でそれなりに見せる。しかし、主人公が森に入ってからの神経症的映像("The Blair Witch Project"を思い出させる)に疲れてしまった。さらに、あれだけ思わせぶりに提示された「謎」に対する説明の付け方が、何とも盛り上がらない演出で、がっかり。しかも、その真相自体が、いささか手垢の付いた小粒なアイディアで、予想の範囲内だったことが、がっかり感を倍増させる。

Shyamalan監督の作品に対しては、様々な伏線を張りながらも最終的にはきっちり説明を付ける律儀さ(一部、消化不良的な物もあるが)と、確固とした映像スタイルに好感を覚えるのだが、不評だった前作"Signs"のオチをも上回る(下回る?)本作のオチの盛り下がりは、いかんともしがたいような…


"Blade of the Rose(The Twins Effect II)" (04.8.15)

香港のアイドル、The Twins主演のアクション映画(漢字タイトルは、千機變II 花都大戦)を観てきた。

昨年公開され、香港で大ヒットした"The Twins Effect"は、アイドル映画にしては中々楽しめるものだったので、この"The Twins Effect II"も期待していたのだが、主演のThe Twinsとゲスト出演の成龍=Jackie Chanなどが共通しているだけで、ストーリーや背景等には何の関連性も無い作品だった。

舞台は、古代。女性が支配し、男性は全て奴隷となっているアマゾン国家。この設定だけで、あまりの子供騙しっぽさに失望する。細かい考証など全くされていない矛盾だらけの舞台設定だ。さらに、セットや衣装が何ともチープで情けなくなってくる。現代の香港を舞台に、荒唐無稽ながらも力ずくで物語を押し切った前作"The Twins Effect"に比べると、トホホ感ばかりが先立って物語に没頭できない。

アイドルながらワイヤー・アクション全開で頑張るThe Twinsのお二人は、良くやっていると思う。決めのポーズの格好良さなど、前作よりもさらにパワーアップしていると感じる。しかし、アクション・シーンの演出にキレが無く、せっかくの頑張りが生きてこない。クレジットを見ると、前作とは監督も替わっているようだが、力量の差があまりにも大きい。

結局、一番の見所はJackieの息子、Jaycee Chanの、父親に似た、しかし、いかにも二代目っぽい頼りなさげな表情か。せっかく親子で出演しているのに共演シーンが無いのは、並んで比較されるのが嫌だったのかしらん?



ということで、今週は映画はハズレ。金沢で購入してきた本、「重力への挑戦(ハル・クレメント)」「暗闇のスキャナー(フィリップ・K・ディック)」「黄色い本(高野文子)」の方は、ハズレ無しだったんですが…