IN/OUT (2003.6.29)

ちょっと前のNHKニュースで、シンガポールの話題が出た際の背景画像に、お約束、Merlionが映ったのだけど、これが、悲しいかな、昔のMerlion Park。昨年、One Fullertonの隣に引っ越したMerlionkは、Raffles Placeの高層ビル群や、Esplanade Theatresを背景に、なかなかの記念撮影スポットに生まれ変わり、今や「世界三大がっかり」とは言わせないものになっているのです(十大がっかりにはランクインするかも…)。


in最近のIN

"Charlie's Angels: Full Throttle" (03.6.27)

"Charlie's Angels"の続編を観てきた。

映画版一作目を観たときにも思ったのだが、洋雑誌グラビア風金髪美人が能天気に事件を解決していくオリジナルTV版にリアル・タイムではまった人間としては、キュートだが典型的美人とは言いかねるCameron Diaz嬢、地獄から復活したDrew Barrymore嬢、ポリティカリー・コレクト対策担当Lucy Liu嬢という「エンジェルズ」のラインアップを見るにつけ、これはTVシリーズの映画化というよりは、パロディだと感じてしまう。実際、一作目は、まさにそうしたノリの馬鹿映画(←誉め言葉)だった。そして、二作目。サブタイトルの「フルスロットル」からして、馬鹿全開(←すごい誉め言葉)の予感がする。

果たして、こちらの予想を超える暴走ぶりだった。ストーリーなど、有って無いようなもの。つじつま合わせなど一切気にせず、とにかく、過剰なまでのお色気サービスと、べたべたのお笑いと、破天荒なアクションを見せるためだけに、シーンをつないだフィルムだ。もはや、映画と呼ぶのもはばかれる突き抜けっぷりである。ハリウッドでそれなりに功成り名遂げた女優陣をここまで駆り立てたものは何なのか? 悪役、Demi Moore嬢のあまりにも人工的なボディさえも、一種のギャグに見えてくる。

この暴走っぷりが、最後まで失速しないのは驚異的だ。しかし、全編を流れる'70年代〜'80年代のヒット曲は、選曲的には個人的にジャストミートなのだが、使い方が上手いとは言えないと思う。「Flashdance」や「One from the Heart」、「攻殻機動隊」などなど、そこここに、他の映画のパロディらしきシーンも挿入されているのだが、これが滑ってばかりで笑えない。McG監督(この名前自体が、普通じゃ無いな)の特異な才能は、ドラマ作りやコメディ・センスとは、全く別次元のところにあるようだ。

ということで、欠点をあげればきりのない作品ではあるが、まさかここまでやるとは思わなかったサービス精神には、素直に拍手。「フルスロットル」のタイトルに偽り無しである。



SARS感染地域から外れ、海外からのお客さん誘致に力が入るシンガポール。観光局とSQが行っているSingapore Roars!キャンペーンでも、Merlionはシンボルとしてがんばっている訳で、NHKには認識を新たに、資料映像を更新していただきたいものです。もっとも、このキャンペーン、観光業に対する参入条件が厳しく、Webでのプロモーション(例えば、New Yorkからの往復航空券にホテル二泊付きで、529米ドル!)が不可能な日本は対象に入っていません。非関税障壁として、批判されてます…

一方、有志企業も巻き込んでシンガポールを元気づけようというキャンペーンが、Singapore Can-Lah!。"Can-Lah!"というのは、シンガポール風英語=Singlishで特徴的な言葉遣い(「CAN」の多用と、語尾に「ラー」を付ける)で、「できるよ!」という意味なります。これをそのままキャンペーン・タイトルにするのは、対外的に恥ずかしいような気も…。因みに、わたくし、Can-Lah は、ほぼ日常用語として使っております。