IN/OUT (2000.11.26)
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雨期になりました。こちらの雨期は、日本の梅雨のようなしとしと雨ではなく、時折、激しい雷雨が襲う、というパターン。この降り方が、さすが熱帯。半端じゃありません。

家の近くのスーパーの品揃えが不満なので、途中、Bugisで電車を降りて、西友の地下にあるCold Storageというスーパーに寄ることが多いのですが、そういう時に雨に遭うと、タクシー乗り場の行列で一時間待ち、ということがしばしばです。しかし、あの豪雨の中、駅から家まで歩く気はしないので、ひたすら我慢。

それにしても、最近、あそこのタクシー乗り場に並んでいると、前後を日本人観光客に囲まれることがよくあるのですが、なぜ、シンガポール観光へ来て西友へ?


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"Charlie's Angels"  (00.11.25)

1976年から1981年まで放送されていた、三人のエンジェル=女性私立探偵、の活躍を描いた米国人気TVシリーズの映画化。日米同時公開だったため、珍しく、シンガポールでの封切りの方が日本よりも遅かった。

オリジナルのTVシリーズの邦題は「地上最強の美女たち! チャーリーズ・エンジェル」。地上最強とは、ちょっとオーバーだが、これは、その前に放送されていた「地上最強の美女 バイオニック・ジェミー」のサブタイトルを継承したものだ。ジェミーの方は、バイオニック手術を受けた(平たく言えばサイボーグ化された)女性というSFドラマだったので、地上最強の看板に偽りなしだった訳。エンジェルの方は、もちろん生身の人間。
ちなみに、3人のエンジェルの中で世間的には一番人気だったFarrah Fawcettは、Lee Majorsと結婚し、Farrah Fawcett Majorsに名前が変わるのだが(さらにその後離婚)、このLee Majorsの出世作が「The Six Million Dollar Man = 600万ドルの男」。600万ドルの費用をかけてサイボーグ化された男性の活躍を描くこのTVシリーズからスピンアウトしたのが「The Bionic Woman = バイオニック・ジェミー」だったという因縁(ってほどのものか?)がある。
などと、どうでいいようなことをついつい語り始めてしまうほど、当時、盛り上がって見ていた記憶がある。70年代後半、日本中の男子中高生の白人女性に対する憧れを煽り立てたドラマだったのですよ。ちなみに私は、サブリナ役のKate Jacksonが好みでございました。

で、今回の映画化作品なのだが、ポリティカリーコレクトを重んじる時代を反映して、エンジェルの一人はアジア系のLucy Liu。Drew Barrymoreも、自分がプロデューサーなのだから、当然エンジェル役。個人的には、金髪白人典型的モデル風の人に演じてもらいところなので、いささか残念なキャスティングである。この二人、エンジェルらしさを意識しすぎなのか、演技に、ずいぶん気負いが感じられた。もう一人は納得のCameron Diaz。この人、いかにもキュートな外見とは違って、どんな役でもこなすクレバーな女優さんだと思う。この映画でも、一人、確信犯的余裕の演技。

「スパイ大作戦」の映画化「Mission Impossible シリーズ」のように、往年のTVシリーズの映画化となると、どうも大げさに構えたものが多い中、この映画は、オリジナルシリーズの軽いのり=モデル風のルックスのお姉ちゃんたちが、健康的な色気を振りまいてるうちに事件を解決しちゃう、という部分を誇張した、ほとんどパロディのようなアプローチを取っている。結果、演出のテンポも脚本の詰めも、全く映画的では無く、TVの2時間枠スペシャル、のような雰囲気だ。気の利いたセリフもなければ、アクションシーンでハラハラすることも無い。この薄っぺらな能天気さは、まさに70年代後半のTVシリーズのままだ。これなら、2000年の日本男子中高生の皆さんも、心おきなく楽しんでいることだろう。

ということで、いろいろと不満もあるのだけど、そういうのは言うだけ野暮。薄っぺらで映画として駄目駄目なところが、アピール・ポイントなんだから。どうせなら、途中にCMを挿入しちゃえば完璧だったのに。(オリジナルTVシリーズでのCM挿入のパターンは、Leslie Nielsenの"Wrongfully Accused"でもパロディにされていたぐらいだから、まだまだ多くの人の記憶に残っていると思うのだが、そこまでは製作陣も徹しきれなかったか?


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マスメディアの独占はやだ  (00.11.26)

これまでにも何度か書いたように、シンガポールでは、放送を仕切るMediaCorpと、新聞を取り仕切るSingapore Press Holdingsの二社が事実上、マスメディアを独占している。どちらも政府系の企業だ。

政府がマスメディアを完全に掌握していることの不気味さを、先日のシンガポール航空の事故報道では実感させられた。シンガポール航空もまた、シンガポール政府が最大株主の実質国営企業であり、その事故に対する報道は、嘘は伝えないものの、情報の取捨選択、何に重点を置くか、どのような角度から論じるか、により世論を誘導しようとする姿勢があからさまで、非常に不愉快だった。ここではこれ以上詳しくは書かないが。

毎朝、MRTの駅などで無料配布されている日刊紙「Streats」も、Singapore Press Holdingの発行なのだが、道徳臭い記事、お説教めいた内容が、最近、特に目立ってきたように思う。ひねくれ者の日本人としては、読んでいて胸焼けしそうな内容・文体で、すっかり辟易してしまうが、朝の通勤時、MRTの乗客の過半数は熱心に読んでいるようだ。小さい頃からああいうタイプの報道にばかり接していると、あの押しつけがましい善意あふれる記事を、抵抗無く受け入れられるようになるのか。ある種の洗脳にすら感じられてしまう。

最近、その「Streats」に対抗する無料日刊紙がやはりMRTの駅前に置かれるようになった。その名は「Today」。一瞬期待したのだけど、こっちはMediaCorpの発行。やはり、五十歩百歩の内容なのであった。


以前実験して、結局やめにしたスタイル・シートですが、自分とこの環境をNetscape 6をメインにしたのを機に、もう一度試してみることにしました。しばらく試行錯誤を続けて、将来的には、外部のスタイル・シートでサイト内全体のレイアウトを統一したいと思っているのですが、どうなることか。

スタイル・シートの対応状況は、ブラウザによって大きく異なるため、もし、読みにくくなったという方がいらっしゃれば、フィードバックをいただけると嬉しいです。