IN/OUT (2003.6.15)

新聞によれば、この時期、シンガポール国民の最大の関心事は、8月9日に行われるNDP2003(National Day Parade 2003のチケット入手だそうです。会場のNational Stadiumの収容人員は6万人ぐらいのはずだから、総人口400万人に対して十分なキャパだと思うのは、外国人の浅はかさ。入場券はまさにプラチナ・チケットと化す、大変な人気イベントのようです。昨年のテレビ中継を思い出してみても、そこまで熱狂するかなぁ、とも思いますが…。今年もテーマ曲を歌うことになった Stefanie Sun(孫燕姿 / Yan Zi)嬢のお姿だけは見たいけど。

チケットの申し込みは、携帯電話のショート・メッセージ・サービス、WWW、街角に設置されているマルチメディア端末「AXS」、あるいは電話で行い、抽選だそうです。残念ながら、シンガポール国籍か永住権を持っている人しか応募できないので、私は不戦敗。


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"Leipzig Gewandhaus Orchestra" (03.6.12)

Singapore Arts Festivalの一環で開催されたオーケストラ公演を観に、Esplanade Concert Hallへ行ってきた。

演奏は、Prof. Dr. Herbert Blomstedt指揮、Leipzig Gewandhaus Orchestra。演目は、Mazartの Symphony No.41 in C major, K. 551 "Jupiter"(交響曲第41番 ハ長調「ジュピター」 K.551) と、Richard Straussの Ein Heldenleben Tone Poem for Symphony Orchestra, op.40(交響詩「英雄の生涯」作品40)。

先日も書いたが、クラシック音楽には疎く、パンフレットに書かれた演奏曲名の日本語タイトルを調べるだけでも四苦八苦する私には、最初のモーツァルトの作品は、少々敷居が高かった。オーケストラにしては少人数の編成による演奏で、音の重なりは美しいとは思うものの、流れるようなメロディーに、そのまま眠気が流れ込んでくる…

一方、休憩後のリヒャルト・シュトラウスの作品は、印象が一変。演奏者の数が倍ぐらいに増え、音の厚みが増した上に、曲調自体もドラマチックなもので、ぐいぐい引き込まれた。音が大きくなれば、それで良いのか? お前は音楽より音圧マニアか? と自分つっこみをいれつつも、アンプのボリュームをひねるのではなく、人海戦術で増大させる音の厚みは、やはり凄いと感心。

演奏中、三人のラッパ奏者(楽器名に自信がないので、幼稚な表記に…)が舞台裏に移動し、不審に思っていたら、遠くから響くラッパの音を表現するため、そこだけ舞台裏で演奏するという仕掛け。指揮者の前にビデオカメラが設置してあったのは、舞台裏にも指揮の様子を流すためだったのか。実は、ハイテクも使った演奏だった訳である。

結果的には、とても楽しめた演奏会だったが、一つ気になったのは、第一ヴァイオリン奏者のソロ。演奏自体は素晴らしいのだが、彼の鼻息が荒い。4列目中央の席の私には、ヴァイオリンの音に負けないぐらいの音量で「フガフガ」が聞こえてきたのだが、あれは、OKなのか?



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"The Fall of the House of Usher" by BALLET NÜRNBERG / OPER NÜRNBERG (03.6.8)

Singapore Arts Festivalの一環で開催されたダンス公演を観に、Esplanade Theatreへ行ってきた。

1998年にドイツで結成されたダンス・カンパニー"BALLET NÜRNBERG"による公演である。題材はポーの「アッシャー家の崩壊」。音楽はPhilip Glas。実に私好みの組み合わせで期待していたのだが、いまいち、私とはテンポが合わなかった。

構成は、ダンス・パフォーマンスとオペラの中間のようなものだ。冒頭、スクリーンにあらすじが映写され(あまりの文字数の多さに場内苦笑)、主な登場人物はオペラ調の歌唱を行う。しかし、明確にストーリーを追う展開や、演劇的な舞台装置はなく、舞台上では、イメージを喚起するようなダンサー達の踊りが展開していく。

ダンサーのしなやかな動きは、きっと技術的には高いのだろうが、メリハリに欠けるし、集団で踊る時の若干の動きのばらつきが気になり、高揚感を覚えない。The Nürnberg Philharmonic Orchestraの演奏自体は良く、上手くはまれば、Philip Glasのミニマル・ミュージックとダンスの相乗効果というか化学反応が期待できそうに思えたのだが、私にはそういったものが感じられず、ちょっと残念な内容に終わってしまった。



一方、この週末は、久々、日本のコンサートチケット予約戦線に参加。国際電話でリダイアルを繰り返すのは暴挙だったか? ま、とにかく無事に押さえることができたので、Happy & Happy。