香港の人気歌手・女優、Sammi Chengのコンサートを見に、Singapore Indoor Stadiumへ行ってきた。名前しか知らず、曲をちゃんと聴いたことは無かったのだが、中国語歌手(彼女は、広東語とMandarinの両方でCDを発表しているようだ)のコンサートに一度行ってみたかったのである。
スタジアムの中央が大きなステージで、360度、観客席が取り囲む舞台になっている。以前行ったCulture Clubのコンサートの3倍ぐらいは観客が入っている感じだ。開演前から、大スクリーンに、「コンサート会場に向かう女の子」という設定のSammi嬢主演の映像が流され、コンサート中も、彼女の衣装替えの度に「コンサート会場内での出来事」を寸劇風に描いたものが流されていた。面白いアイディアである。アンコール前に流れた映像では、Sammi嬢と何度も噂になっているらしい香港の人気スター Andy Huiが出演するなど、サービス精神も溢れている。
曲の方は、あまり中華っぽくなく、適度に洋楽風というか、ニューミュージック風歌謡曲という雰囲気の曲が多い。素直な曲調で、最近のコンセプト先行の日本の商業音楽より、よっぽっど耳に馴染む。そんな中、たまに混じるアップテンポの曲が、意外に良い。「チョット マッテ」 という日本語がサビの歌詞に使われている曲とか。歌唱力も声量もなかなかのものではあるが、声に個性が無いのが残念。
さらに惜しむらくは、やはり、ミュージシャンではなくタレントさんのコンサートだということ。一曲毎にMCが入り、音楽の流れが分断されてしまう。もっとも、MCでは場内爆笑に包まれていたので、Mandarinが分かれば、もっと楽しめるのだろう。
カメラの持ち込みが禁止されておらず、フラッシュがあちこちで焚かれているのも、日本では滅多に見られない光景だった。