同僚のシンガポール人(中華系)の結婚披露宴に行って来た。当地では、入籍後、1〜2年、生活基盤、経済基盤を固め、それから、このような宴を催すのが一般的らしい。彼らも、法律上の結婚=入籍は1年前(中華系の場合、結婚後も名字は変わらない。完全な夫婦別姓である)だが、ウェディング・ディナーをもって、本当の「結婚」として周囲に認められるという風潮のようだ。
前日、他のローカル・スタッフに、いくらぐらい包むのが相場か、服装はどうすべきなのかを質問。相場は、友人同士の場合で60ドル以上。襟付きの服なら、上着やネクタイは不要とのこと。文房具屋で赤い袋を買って、お金を包み、準備万端出かけたのだが、後から確認したところ、私が買った袋は「出産祝い用」だったらしい。「寿」みたいな字が書かれていたから大丈夫と思ったのだが、結婚式用は「福」が上下逆さまに書かれた(こちらにも福が返ってきますように、という意味らしい)袋が正解とのこと。まぁ、外国人出席者なんだから、大目に見てくれ。
招待状には、7時からカクテル・サービスがあり、ディナーは「7.30pm sharp」からサーヴされる書かれていた。わざわざ「sharp」で強調されているのだからと、7時半ちょうどには会場のホテル宴会場についたのだが、この時点で席は30%ぐらいの埋まり具合だろうか。会場の雰囲気は日本の披露宴と同じようなもので、円卓が21(1卓10人 = 200人強の出席者)。大体、標準的な規模らしい。
で、中国茶を飲みながら待つ。待つ。待つこと1時間15分。披露宴が開始されたのは、8時45分だった。もちろん誰も怒らない。シンガポール時間恐るべし。
新郎新婦が入場し、最初にケーキカット。仲人の報告や主賓の挨拶などは無く、そのまま食事開始。途中、新郎新婦の生い立ち紹介のスライドが上映され、お色直しの後で、新郎が、出席者と両親に感謝の言葉を述べた他は、特にスピーチなども無し。
11時過ぎ、デザートが出終わり、何となく皆が席を立ち始め、そのまま披露宴終了。幼児連れの出席者がこの時刻まで残っているのも、宵っ張りのシンガポールらしい。
ということで、二人の門出を祝福するにやぶさかでは無いのだが、時間のルーズさに疲れてしまった土曜の夜であった。