IN/OUT1998/10/17


勤務している工場が先月いっぱいで操業を終了し、現在は閉鎖に関わる残務処理中です。工場内、オフィス内にある備品類も全て処分することになっています。

最後はブローカーにまとめ売りするとして、まずは元従業員に購入の希望を聞いたところ、これが、意外なほど、皆、買っていくのです。もちろん、値段が安いせいもあります。ブローカーに売るのと同程度の価格付け、つまり、中古品を買うよりもさらに(中古業者の取り分が入らないので)安い。しかし、オフィスにある備品って、机や椅子、ロッカーなど、家庭に入れるには大き過ぎるというのが一般的日本人の感覚ではないでしょうか。マネージャー用の巨大な机も、会議室のテーブルも、カフェテリアにあった卓球台まで、どんどん売れて行きます。

さすが、普通の人々も、広い家に住んでいるんだなぁ、と感心すると同時に、インテリア的にOKなのか?と、大きなお世話的心配も少ししてしまう今日この頃です。


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Safety Can - THE WORLD'S SAFEST CAN OPENER -  (98.10.11)
大げさな謳い文句がついているが、つまり、缶切である。14ドルと、缶切にしては結構高いのだが、家庭用品屋の一番目立つところに山積にされた迫力と、この宣伝文句につられて購入。これが中々どうして、世界で一番、を謳うだけのことがある。

通常の缶切が、缶の上面に対して垂直に刃をあてて切っていくのに対し、これは、水平に刃があたる。つまり、側面を切っていくのである。普通の缶切だと、切り取った蓋のエッジが鋭利で危険なのだが、この形式ではそういう心配が無い。さらに、缶切を一回りさせた後、蓋をパカッと取り外せるのが便利なのだ。これが普通のタイプだと、最後に切り残しの部分ができて、結局、隙間にフォークの先を突っ込んでこじ開けるど、意外にうまく開かないことが多い。

購入後、さっそく試してみると、これが面白い。ストックしてあったスープやコンビーフの缶詰を片っ端から開けて、タッパーウェアに詰め替えるという不毛な作業を続けてしまった。

日本でも通販で同様の商品はあるということだが、それほど普及はしていないと思う。お土産とかに喜ばれるかも、と思ったが、よく考えると、日本の缶詰は大半が缶切不要のプルトップ型だった。こちらにプルトップタイプの缶詰がほとんど無いというのは、あるいは「缶切業界」の力が強いということなのかもしれない。


とにかくも、Boss Day  (98.10.15)
Boss Day(本当は14日)なので、部下が昼食をおごってくれると言う。二人とも、
「自分の車で行こう......Oops! 今日は車内が散らかっているから.....」
ということで、結局、私の車で行く羽目になったのだが、彼等が私のアパート近くのモールにある"Pasta Gone Wild"という店を選んでいたというのは、初めからそういう思惑だったのかもしれない。

割に評判の良い店なので、この日に限ってのことだと思われるが、とにかく手際が悪い。注文を取りに来るまで10分以上待たされるし、その後、待てど暮らせど料理は来ない。ウェイトレスに尋ねると、「んー、今、ちょっと団体が来てるから........」。って、店の奥には、確かに10人ほどの客が座っているが、団体ってほどかい?

結局、料理(普通のラビオリ)が出てくるまで、1時間以上かかってしまった。しかし、さすがに店側も悪いと思ったのか、料金をただにしてくれた。.........ということは、三人ともただで昼食にありついて、なおかつ、ドライバーは私。Boss Dayと言う割には、部下の方が得をしているような気がする。まぁ、私もただで食事ができたのだし、昼食に招待してくれたこと自体を良しとしよう。

因に、米国では、上司が部下に金をださせるということは、普通はしない、つまり、Boss Dayで食事に招待されても、感謝しつつ断わる、というのが一般的だと、これは、後から知ったのである。



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武士ガーデン  (98.10.16)
ポートランドに古くからある日本料理屋。ダウンタウンに広い店がある他、勤務地の近くにも支店がある。ダウンタウンの店は客が来るとよく利用するし、勤務地近くの店には昼食を食べにいくことが多い。あまりおいしくないので、個人的には行きたくは無いのだが、社内にこの店を大のひいきにしている人がいるのである。昼食時に衛星放送のNHKニュースの録画を放映しているのが、ありがたくはあるのだが。

ブロッコリーの天ぷら、甘すぎるテリヤキ、酸っぱくない酢の物、日によって塩分濃度に著しいばらつきがある味噌汁.....。おいしくない料理にも、それなりに慣れてきたのだが、今日は、はっきりとまずいメニューにあたってしまった。親子丼。

にんじんやマッシュルームが入っているのは、アメリカ式だと我慢しよう。しかし、鶏肉は生臭いし、甘みも塩気もない。だしと卵の割合もごはんとのバランスも滅茶苦茶。ここまで、まずい丼ものを作るとは、ここの料理人(日本人)は只者じゃない。

そもそも、「武士ガーデン」と書いてBush Gardenと読ませる、という時点でこの店はOUTだったのである 。



すっかり秋も深まってきました。日本への松茸の輸出もピークを迎えているようです。そしてまた、雨の季節の始まりです。これから次の夏まで、ほとんど毎日のように雨が続くのだそうです。ということは、私はもう二度とオレゴンの青空を満喫できない、ということになってしまいそうです。やれやれ。


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