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年に一度の、会社補助を受けての健康診断。以前は、その前の2週間ぐらいは、急に食事に気を遣ったり、腹筋運動してみたり、という事もやってましたが、最近は自然体。とは言っても、良い状態を維持している訳では無く、開き直っているだけですが…。
最近のIN
1990年代のイラクを舞台にした、イラク・カタール・米国合作の映画を観てきた。邦題は「大統領のケーキ」。
この時代のイラクは、国連による経済制裁で食糧難や医薬品不足に直面。湾岸戦争で電力網が破壊され、水道水の供給もままならない状況。国民生活が疲弊する中、独裁者=フセイン大統領は、自分の誕生日を盛大に祝うことを命じる。その一環で、全国の小学校には、誕生日ケーキを作ることが指示されている。
映画の主人公は、9歳の少女。祖母と2人で貧しい暮らしを送っている。大統領の誕生日の2日前、学校のくじ引きで"名誉あるケーキ係"に選ばれてしまった彼女は、ケーキの材料を探しに町へ出かけるが、訳あって一緒に行った祖母と離れ、町を奔走することになる…。というお話。
概要を聞いたときは、”はじめてのおつかい”的な微笑ましい要素もあるのかと思っていたのだが、予想とは大違いの映画だった。湿地帯の貧しい田舎と、混沌とした都会。全編現地ロケのリアルなイラクを舞台に、主人公の少女も、彼女と行動を共にする男の子も、あまり笑うこともなく、無邪気な可愛らしさとは無縁。厳しい暮らしが染みついているのだろう。お金を貰ったらすぐに数え、砂糖を分けて貰ったらすぐに舐めて本物か確かめ、必要に迫られれば軽犯罪も辞さない。一方、彼女らが出会う町の人達も、極悪人はいないにせよ、ほのぼのとしたふれあいとは無縁。ハードボイルドなのだ。なお、出演者のほとんどは、現地で採用された演技未経験者だそうだ。
なので、正直、映画の途中は(退屈とは言わないが)楽しくは無い。しかし、ラストが、あまりにも衝撃的。そして、このシーンでの主人公の瞳の美しさが、プロの俳優では出せない深みをたたえていて、重く印象に残る。
ポスターなど配給会社の宣伝は、とんでもなくミスリードだが、ハードな社会派映画としてお勧め作だ。
ブルーノート東京オールスター・ジャズ・オーケストラが新日本フィルハーモニー交響楽団と共演する公演を観に、すみだトリフォニーホールに行ってきた。
今回のブルーノート東京オールスター・ジャズ・オーケストラの布陣は
・エリック・ミヤシロ(指揮・トランペット)
・本田雅人、青柳伶、小池修、米澤美玖、鈴木圭(sax)
・具志堅創、山崎千裕、川上鉄平、宮城力(tp)
・中川英二郎、藤村尚輝、高井天音、小椋瑞季(tb)
・中川就登(p)、川村竜(b)、川口千里(ds)
ステージ向かって左にピアノ。その横にドラム・セット。中央はホーンセクションという配置。私の席は、左右ほぼ中央の前方。音響のバランスも良く、プレイヤーの表情もしっかり視認出来る良席だ。なお、終演後、出口付近にセットリストを表示したモニターを置いてくれる親切設計だったのが、ありがたい。
公演は2部構成。まず、第1部は、BNT ALL-STAR JAZZ ORCHESTRAだけで演奏。彼らのテーマ曲「Blue Horizon」からSnarky Puppy の「Lingus」の流れは、このバンドの定番。小池修、中川英二郎、川口千里、本田雅人、米澤美玖ら、ソリストの演奏も気合いが入っている。ただ、ブルーノート東京よりも遥かに広い会場だけに、皆さんの挙動に、やや、勝手が違うと戸惑っている感じが見えるような。
そこから、
スウィング・ジャズ=Count Basieの「Back to the Apple」、
ラテン系のフージョン=Dave Wecklの「Festival De Ritmo」、
鬼才ギタリストによる難曲=Pat Methenyの「First Circle」
と、それぞれ毛色の違う曲を、安定感のあるサウンドで披露する。エリック・ミヤシロ選曲による、ジャズ・オーケストラ概覧、みたいな印象。
第2部は、BNT ALL-STAR JAZZ ORCHESTRAと新日本フィルハーモニー交響楽団との共演。休憩中のセット・チェンジで、ステージ中央のBNT ALL-STARを、ぐるっとオケが取り囲む布陣へ。ステージ上は、ものすごい椅子の数だ。まずは、新日本フィルが登場し、エリック・ミヤシロの指揮で、「フィガロの結婚 序曲」。こうやって聞くと、ジャズのビッグ・バンドと、クラシックのオーケストラで、全く音色が違うことに改めて驚く(演奏者の皆さんの服装や雰囲気も、かなり違う)。
BNT ALL-STAR JAZZ ORCHESTRAが加わって、カルガリー・オリンピック(1988年)のテーマ、 David Fosterによる「Winter Games」。2つのタイプの異なるオーケストラが一体となった、ものすごい厚みのサウンド。これは贅沢だ。さらに、アナ雪の「Let it Go」。冒頭、コンサート・マスターの西江辰郎のソロがカッコ良し。そして、ヴォーカル・パートは、あえて中川英二郎の低音トロンボーンで演奏するところが、さすが、エリック・ミヤシロのアレンジだ。
T-SQUAREの和泉宏隆の作品、「宝島」と「Omens of Love」を、T-SQUAREの元メンバー・本田雅人のNuRADをフィーチャーしてメドレー。これは熱い。「Omens of Love」は、フュージョン系のライヴでは、キメのフレーズで皆がジャンプするのが恒例だが、果たして、クラシック・ホールで皆がやってくれるのか、エリック・ミヤシロと本田雅人のおじさん2人がドキドキして見守っているのが微笑ましい(”分かっている”観客が多く、ちゃんと盛り上がった)。
エリック・ミヤシロのオリジナル「Skydance」。そして「ロッキーのテーマ」。ここでも、厚みのあるオーケストラを活かしたエリック・ミヤシロのアレンジが冴える。そして、本編ラストは「Spain」。アンコールの儀式嫌いのエリックも、クラシックのお作法に従って、一旦退場した後、アンコールの「Birdland」。BNT ALL-STAR JAZZ ORCHESTRAでは恒例の、全員のソロ回しも披露して、全編終了。
予想以上に、楽しいコンサートだった。キャラの違う2つのオーケストラを見事に融合させたアレンジも、それに応える演奏者達の技量も、本当に見事。観客が、ジャズに疎い人とクラシックに疎い人が混在することを考慮したような選曲も楽しい。一見、ベタな「アナ雪」や「ロッキー」を、超聴き応えのあるクォリティに仕上げる力量に感嘆。是非、第2弾の公演をお願いしたいところだ。
浮世絵の始祖・菱川師宣(?~1694)が庶民の暮らしを描いた「十二ヶ月風俗図巻」を中心にした展覧会を観に、静嘉堂文庫美術館に行ってきた。
メインの図巻は、会期の前半は上巻 = 1月~6月が展示されている。緻密かつ鮮やかに描かれた雛祭りや花見など当時の庶民の姿は、確かに見応えがある。また、彼が挿絵を描いた「江戸雀(江戸の名所案内)」や「東海道分間絵図(街道の道中案内記)」も興味深い。
ただ、私がイメージしている浮世絵とは、少しイメージが違うか。と思っていたら、展示の最後に「浮世絵類孝」が出展されていた。大田南畝が原撰し山東京伝が追考したこの書物において、菱川師宣が浮世絵の始祖と位置付けられたとのこと。昨年のNHK大河ドラマを思い出した。
そして、菱川師宣と言えば、私でも知っている「見返り美人図」。東京国立博物館の所蔵品だが、2週間限定でこの展覧会に出展されている。ありがたいことではあるが、実物は、思いのほか小さい。
「見返り美人図」の写真撮影は禁止だが、その代わり、美人が着ている小袖を再現したものがロビーに飾られている。
しかも、絵には描かれていない前側も観ることが出来る。門外漢には、こういうのが楽しい。展覧会の企画者、Good Job!
むしろ、検体の準備や、当日の朝、無自覚に朝食を食べたりしないなど、段取りを忘れないようにすることを意識しないと、すぐにボーッと失念してしまうのが、年相応と言うか… |