スマートウォッチの革製バンドが、夏の汗ですっかり痛んでしまったので、メタルバンドに交換。ただ、安いサードパーティー製の物にしたら、イマイチ、ウォッチ本体との取り付け部がしっくりこず、たまに外れてしまうことも…
で、値段は10倍ぐらいする純正品に替えてみたら、やはり、安定性は盤石。高いだけのことはあると実感した、今日このごろです。
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海底パイプラインの修復作業中に命綱が切れ、深海に投げ出されてしまった飽和潜水士のサバイバルを描く映画を観てきた。
ストーリー自体は極めてシンプル。嵐の中、コントロールを失った母船。そのため、深海に取り残された潜水士。酸素の残量は10分間。絶体絶命の状況での救助劇を、潜水士のバックグラウンドも描きつつ、93分間に収めている。監督のAlex Parkinsonは、この映画の元になった実際の事故を描いたドキュメンタリー映画の監督でもあり、徹底的にリアルな描写が、没入感を高める。
まず、飽和潜水士の苛酷な現場に驚く。潜水前に何日間も加圧室で過ごし身体のガスを抜き、深海での肉体作業。そして、作業後は、減圧室で数日間過ごさねば元の世界に戻れない。私には絶対に出来ない仕事だ。そして、その苛酷さゆえに、潜水士の間に固い絆が結ばれているところが熱い。
そして、この映画の一番の長所は、とにかく、登場人物全員がプロフェッショナルだということだ。この手の物語にありがちな、事態をややこしくする面倒くさい奴が出てこない。潜水士だけでなく母船のクルーも含め、皆、仲間の救出のため、自らのスキルを総動員させる様が、実にカッコ良い。
実話を元にした映画によくある、エンド・クレジット前のご本人登場映像。この映画のそれは、何とも爽快な後日談が映し出され、これもまた、良い感じだ。
ということで、目立たない小品だが、この緊迫感と鑑賞後の爽快さは、本当に見事。多くの人にお勧めしたい佳作だ。
Paul Thomas Anderson監督の新作を観てきた。非常に評価の高い監督だが、どうも、食わず嫌いで、彼の作品はこれが初見だ("駄目な方"と、愛情を持って呼ばれる、Paul W.S. Andersonの作品は何本も観ているのだが…)。なお、Thomas Pynchonの小説「Vineland」からインスピレーションを受けているとクレジットには出てくるが、直接の原作という訳では無い。
主演のLeonardo DiCaprioが演じるのは、かつては仲間と共に武装テロでアメリカの革命をめざした男。しかし、とある事情で組織は壊滅状態になり、今は、娘と2人、別の人生をひっそりと歩んでいる。しかし、Sean Penn演じる軍人が、2人を執拗に追っていて、ついに娘は囚われてしまう… というお話。
ストーリーをシンプルに取り出せば、今の米国の状況を皮肉ったような、左派の過激派と右派の軍人の対立劇だ。しかし、個性的な登場人物と、皮肉っぽく、オフビートな笑いも散りばめた演出で、意外性に溢れた一筋縄では行かない物語が、161分の長尺にも関わらず、まったくダレることなく、突っ走る。
特に、Sean Pennの演技が突き抜けている。白人キリスト教徒の優位性を盲信する、いささか特殊な性癖を持ったマッチョな男を、圧倒的な存在感で演じている。おかげで、かつては革命闘争の英雄だったのが今やすっかり駄目人間になっているDiCaprioが(それはそれで、凄い演技力なのだが)霞んでしまう。
左派と右派の対立で言うと、左派に肩入れしたストーリーだ。右派をおちょくった描写は、なかなか辛辣。しかし、左派の描き方も、口では革命と言いながら、単なる暴力犯罪に堕す実体を容赦無く暴いている。これだけ痛烈な皮肉を込めた映画が、今の分断の米国で、どのように受け止められているのか、気になる所でもある。と言っても、過剰に政治方面に偏ること無く、かなり捻くれたアクション・エンターテインメントとしてバランスを取っているところも巧みだと思う。
ということで、今年一番とも言える、強烈なインパクトの傑作だ。Paul Thomas Andersonの作品は、もっと積極的に観ておくべきだった。
4万年前の氷河期を生きた動物や人類について解説する、国立科学博物館の特別展を観てきた。展示は3章仕立て。「第1章 氷河期 ヨーロッパの動物」、「第2章 ネアンデルタール人とクロマニョン人」、「第3章 氷河期の日本列島」
第1章では、氷河期と言えばお約束のマンモスなど、巨大哺乳類の骨格と復元標本が並ぶ。どれも、デカい。寒いほど、動物の身体は大きくなるというのは面白い(北海道のヒグマと本州のツキノワグマなど、今でもそうだが)。
そして、第2章のネアンデルタール人(左)とクロマニョン人(右)。

もちろん、国立科学博物館としては、復元像だけでなく、両者の頭蓋骨も展示(手前がネアンデルタール人、奥がクロマニョン人。一部は復元だが、一部は本物)
港川人の骨格など、第3章の日本列島に関する展示も、興味深い物は多い。
と、全体を通して、中々見応えある展覧会だった。ただ、新たな発見という物は、あまり無かったかな。結果、会場は結構混んでいたが、割にさっさと見終わってしまった。
やはり、ジェネリック医薬品より先発医薬品、リサイクルトナーより純正トナーが良いなと思います。ただ、ユーミソとユーミンは、甲乙付けがたいか…(ユーミソは、清水ミチコの物真似による松任谷由実) |