IN/OUT (2025.3.2)

気温の高低が極端に変わる日々が続いています。


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「坂本龍一 | 音を視る 時を聴く」@ 東京都現代美術館25.2.24

東京都現代美術館三連休の最終日、東京都現代美術館に行ってきた。坂本龍一の展覧会が大人気だと聞いていたので、開館の40分前に到着したのだが、既に長蛇の列だ。

東京都現代美術館開館と同時に入場。東京都現代美術館の広い展示スペースを存分に使った没入型のインスタレーションがたっぷり展示されている。教授好きには堪らないだろうなと思う反面、私は、音楽領域以外の坂本龍一の活動についてはあまり得意ではない。頭でっかちという印象なのだ(それが悪い訳では無いし、好きなタイプの「頭でっかちアート」もあるが、教授のそれは、方向性が私と合わない…)。

東京都現代美術館なので、高谷史郎と組んだインスタレーションなどにしても、そのクオリティが高いのは認めるが、背景にある思想的なところは、必ずしも好きではない。

東京都現代美術館例えば、坂本龍一+高谷史郎「LIFE・fluid, invisible, inaudible…」などは、純粋にインスタレーションとして面白い空間になっていると思うのだが、映し出されるテキストには興味が沸かない(申し訳ないと思うのだけど)。

ただ、どの作品でも、教授の音楽の良さの一つ=個々の音色の美しさが存分に堪能できる。これは、さすがだと感嘆。

東京都現代美術館結局、一番、印象的だったのは、最後の展示、1996~97年のパフォーマンスを再現した新作インスタレーション、坂本龍一×岩井俊雄「Music Plays Images X Images Play Music」だ。ピアノ演奏する教授の姿をホログラムで再現すると同時に、音声信号に応じてリアルタイムで光が変化する。今回の展示作品でも多く引用されていた2017年の「async」などより、やはり1990年代のピアノ演奏の方が耳に馴染みがあり、それが想像以上にリアルなホログラムと共に再現されるのは、とてもエモい。

ということで、質量ともに素晴らしい展覧会であるのは間違いない。が、個人的には、もっと、彼の商業音楽分野を掘り下げたイベントも観てみたいと思った次第。


「MOTコレクション」@ 東京都現代美術館25.2.24

東京都現代美術館同時開催されているコレクション展も観てきた。

1階の展示室では「竹林之七妍」と題し、高木敏子、間所(芥川)紗織、福島秀子、漆原英子、小林ドンゲ、朝倉摂、前本彰子、7人の女性作家の作品が集められている。初めて観る作家がほとんどだったが、うーん、あまり刺さらなかったかな。

また、「小さな光─北代省三、オラファー・エリアソン、山本高之」と題されたコーナーで、3人の作家の作品も展示されている。共通項は、実験や遊び要素があること。中でも、山本高之の「Dark Energy: Tottori」には爆笑。この、鳥取の40人の中学生を起用した、一見、不可思議なヴィデオ作品は、最後まで観ると、素晴らしいオチが待っている。

東京都現代美術館より、印象的だったのは3階の展示室「開館30周年記念プレ企画 イケムラレイコ マーク・マンダース Rising Light / Frozen Moment」。

東京都現代美術館イケムラレイコの展示空間に溢れる色彩が心地よく、Mark Mandersの「椅子の上の像(Figure on Chair)」と「椅子の上の乾いた像(Dry Figure on Chair)」が向かい合わせに配置された構成に笑ってしまう(一つは、普通の粘土彫刻。もう一つは、文字通り、乾燥してひび割れが入っている!東京都現代美術館

東京都現代美術館コレクション展の最後は、お馴染みの常設展示、宮島達男の「それは変化し続ける それはあらゆるものと関係を結ぶ それは永遠に続く」で締めくくり。

東京都現代美術館 見応えがある(観るのに時間もかかる)二つの展示を満喫。美術館の外に出ると、ちょうど、地下2階のサンクン・ガーデンで、坂本龍一+中谷芙二子+高谷史郎「LIFE・WELL TOKYO 霧の彫刻 #47662」がパフォーマンス中だった(教授の展覧会では、屋内からガラス越しに観覧していた)。中谷芙二子の「霧の彫刻」は、前から観たいと思っていたのだ。ただ、今回は寒かったので、霧の中に入って体感するのは、また別の機会に…


「THE JAZZ AVENGERS Live 2025 Performance in Katsushika !」@ かつしかシンフォニーヒルズ モーツァルトホール25.3.1

かつしかシンフォニーヒルズThe Jazz Avengersのライヴを観に、かつしかシンフォニーヒルズに行ってきた。モーツァルトホールは、キャパ 1,318席。

16時、開演。「J-Funk」、「Michel Tokyo」、「Tell Me」と、立て続けに3曲。サポート・ギタリストとして参加している大久保初夏のブルーズ風ギターが、しっかり、このバンドに溶け込んできたと感じる。

続いて、カヴァー曲のコーナー。ご当地ソングということで、「葛飾ラプソディー(アニメ「こちら葛飾区亀有公園前派出所」のオープニングテーマ)」、そして、シティ・ポップの代表曲「真夜中のドア〜Stay With Me」。

オリジナル・アルバムから「Funkadelic Muse」、「Anony」。特に後者は、川口千里自身の作曲だけに、ドラム・ソロがエグい。さらに、しっとりとした「Why not?」から、アップテンポな「Chase Myself」につなぎ、観客のスマホ・ライトを動員した「Cradle」。演奏技量だけでなく、メンバー全員が作曲できるのも、このバンドの強みだと実感(この日のセットリストは、メンバー7人、全員の作品を網羅)。

本編最後は、鉄板曲「As You Like」と「Unite」。途中、観客席にいた安部潤(The Jazz Avengersのサウンド・プロデューサー。先日、CASIOPEAへの加入が発表された)をステージに呼び込み、(本職はキーボーディストだが)芹田珠奈のベースを渡して、ガッツリ、スラップ・ソロを披露していただくというお楽しみもあり、大盛り上がり。そして、アンコールは「8steps」。これで、全編終了。

Sax 4管をフロントに並べるという異色の編成ながら、全員、際だった演奏技量を持ち、それぞれキャラも立っている、見応え・聴き応えのあるバンドだと改めて実感。が、このライヴの数日前、The Jazz Avengersは、5月2日の川崎・しんゆり芸術祭アルテリッカでの公演を以て活動を休止することを発表した。元々が、イベント用に(2021年のOne Young World)、川口千里の呼びかけで結成されたオールスター・バンド。メンバー全員が、それぞれ、精力的にソロ活動やセッション活動を行っているので、パーマネントのグループ活動で縛るのは難しいだろうなと感じていた。が、やはり残念。今後も、メンバーそれぞれのライヴを観る機会は沢山ありそうだが、全員が揃ったライヴは、当面、これが見納めだ(5月の公演は都合がつかず…)。数年に一度でも良いから、再集結してもらえると嬉しいな。



一進一退する気温上昇とは違い、スギ花粉飛散量は、日々、順調()に右肩上がり。これさえ無ければ、良い季節なんですけどねぇ。