IN/OUT (2025.1.12) |
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この年末年始は、カレンダーの並び的に休みが長かったのはありがたかったものの、連休明けが月曜日だと、いきなり一週間が長い。仕事始めの日は、午前中に挨拶だけして、午後は休みだったりした昭和が懐かしい今日この頃です。 最近のIN「千里ちゃん祭り 2025 Special 4Days (1日目) 川口千里バンド」 @ BLUES ALLEY JAPAN (25.1.5)川口千里のバースデイ・ライヴ(1月8日生まれ)を観に、目黒のブルース・アレイ・ジャパンに行ってきた。この企画は毎年恒例で、今年が10年目なのだが、私は初参戦である。 目黒ホリックホテルの地下にあるこのライヴ・レストランを訪れるのは初めてだ。システム的には、ブルーノート東京などと同じだが、もっとカジュアルで、食事のお値段は安く、やや古くさい(オンライン予約はできるが、その支払いが、カードでは無く、銀行振り込み…)。 さて、1日目の出演は、「川口千里バンド」 ステージは、向かって左にキーボード、ベース、中央にサックスで、右にギター、奥にドラムスの布陣。主役の川口千里は、サックスの譜面台のため、私の席からだと顔が隠れてしまう…。 The Jazz Avengersの「Top Me Up!」から演奏開始。音圧が強い!もう、最初から川口千里、パワー全開。自身がリーダーなので、遠慮無しにリミッターを取っ払ったかのような勢いだ。米澤美玖のプレイも熱い。続いて、「Am Stram Gram」(2017年のアルバム「CIDER~Hard & Sweet~」収録曲)、「All This Love」(2014年「Buena Vista」収録曲)。今日は、この後も、「Buena Vista」と「CIDER~Hard & Sweet~」の初期2枚のアルバムからの選曲が多い。 3曲終わってMC。やはり、リーダー・ライヴなので、自然体でたっぷり喋る。楽しい。 そして、初心に返るという意味で、師匠である菅沼孝三(川口千里は「菅沼孝三ドラム道場」の出身者)の作品「Something Like This」と、彼の下で修行したときに苦戦した曲「Tombo in 7/4」。素人の理解を超えた複雑な技巧と変拍子を超高速の大音量で展開。ただただ、凄い。さらに、もう1曲「See You Much Later」(「Buena Vista」収録曲)で、第1部終了(今日は、2set 入替え無しの公演)。 30分間の休憩後、第2部。「Onyx」(「Buena Vista」収録曲)、「Longing Skyline」(「CIDER~Hard & Sweet~」収録曲)。一旦、米澤美玖が退場し、4人で「In Three Ways」、「Park Moderne」(どちらも「CIDER~Hard & Sweet~」収録曲)。米澤美玖が戻って、「Raging Spur」(「Dynamogenic」収録曲)。半田彬倫と米澤美玖のアドリブ合戦が壮絶! そして、本編最後は、2013年のデビューアルバム「A LA MODE」から「INFINITE POSSIBILITY」。 米澤美玖のサックスで、ハッピーバースデーを祝って、ケーキ贈呈の後、アンコール曲、「FLUX CAPACITOR」(「CIDER~Hard & Sweet~」収録曲)で全編終了。 最初から最後まで、超絶技巧の変拍子満載ドラムスが、超高速&ド迫力で炸裂しっぱなし。やはり、川口千里のドラムスは気持ち良い! ご本人も、かなりのはしゃぎっぷりだ。そして、バンド・メンバーも全員、上手い。物凄い熱量のパフォーマンスを、年末年始の連休最後に堪能。 「千里ちゃん祭り 2025 Special 4Days (3日目) じゃずあべ?スーパーセッション」 @ BLUES ALLEY JAPAN (25.1.7)川口千里のバースデイ・ライヴ@ブルース・アレイ・ジャパン。、2日目は仕事の都合でパスしたが、The Jazz Avengersが出演する3日目 2nd Setにも参戦。 この日の出演は、 まずは、The Jazz Avengersのオリジナル・メンバー 7人による「Maybe I Know」(川口千里「A LA MODE」収録曲)で演奏開始。昨年末のコットンクラブよりも、さらに狭いステージでの演奏は、濃く、熱い。1曲終わって、ここからは、ドラムス、キーボード、ベースの3人が出ずっぱりで、他のメンバーが入れ替わりでフロントに立つという趣向。 まずは、寺地美穂。敢えて、自作曲ではなく、芹田珠奈作曲の「Nothing Too Late」を選曲。軽快なジャズ・ナンバー。 続いて、WaKaNaが、自作の「I Told You So」を、ゲスト・ギタリストの安達久美と共に披露。安達久美のプレイを観るのは初めてだが、男前のロック・ギターという雰囲気だ。WaKaNaとの掛け合いがとても良く合っている。 お次は、米澤美玖と中園亜美が、竹田麻里絵の作品「Mercibeaucoup」を、しっとりと演奏。さらに、安達久美を招き入れて、アップテンポの「Ginza Blues」(川口千里「CIDER~Hard & Sweet~」収録曲)。 最後は、全員が戻り、8人でThe Jazz Avengersの鉄板曲「As You Like」と「Unite」。実に楽しい。メンバー全員、好プレイ連発だが、特に、安達久美のロック・テイスト強めのギターが、The Jazz Avengersのライヴハウスならではの濃い演奏にバッチリ合っている。 アンコール。演奏前に、女子力高めのジャズアベ・メンバーから川口千里に誕生日プレゼント(ReFaのイオンケア・ブラシとシャンプーのセット)。そして、「8 Steps」で全編終了。 1日目の超絶怒濤のドラムスとは違い、今日の川口千里は、The Jazz Avengersのリズム隊に徹していた感じだが、それもまたカッコ良し。フロント・メンバーそれぞれをフィーチャーした構成も、いつもの彼女らの公演とは違った楽しさに溢れていた。これぐらいの規模(キャパ:130人)の会場で聴く凄腕ミュージシャン集団の演奏は、格別だ。 「千里ちゃん祭り 2025 Special 4Days (4日目) Super Ultra Hyper Drum Summit」 @ BLUES ALLEY JAPAN (25.1.8)川口千里のバースデイ・ライヴ @ ブルース・アレイ・ジャパン、4日目 2nd Setにも参戦。最終日は、トリプル・ドラム。他のミュージシャンの出演は無く、本当にドラムスだけのライヴだ。 出演は、 ステージ上には、ドラムスが3セット(全て、YAMAHA / Zildjian)。向かって左の緑のセットが、影丸。真ん中のヤモリのトレードマーク入りが川口千里。右の黒のバスドラが山本真央樹。舞台の中央に誰もいないので、いつもは、他のミュージシャンや譜面台の影になって見えないことが多い川口千里の姿がハッキリ見えるのが嬉しい。 1曲目「Onyx」(「Buena Vista」収録曲)。バックにギター・サウンドを流しながら、3台のドラムスが強烈な音圧を叩き出す。フュージョン・バンドで活躍する山本真央樹、ヴィジュアル系ロック・バンドの影丸。3人とも、タイプが異なるのが楽しい。 ドラマーだけという気安さからか、いつもよりも饒舌なMCの後、2曲目は「Call and Response」。バックの音は無しで、純粋にドラムスのみ。1人がパターンを提示し、それを次のプレーヤーが真似していって(と言っても、そこに個性が現れる)、最後は3人のユニゾン。というのを繰り返す。3人とも、上手いし、何よりも楽しそうだ。 ここで山本真央樹は退場し、影丸と川口千里のツイン・ドラムで、天地開闢集団-ジグザグの「Dazzling Secret」。キャッチーなメロディーのロック・ナンバー。演奏後、機材の話で盛り上がる二人。ステージに戻ってきた山本真央樹も合流し、それぞれが持っているドラム・セットについて語り合う。専門用語ばかりで、私には詳細は理解出来ないが、その道の一流の人達が、愛用のツールについて熱く語っているのは、分からないなりに興味深く、面白い。 3人で、「Triple Drums」。これも、バックのサウンド無しのドラムスのみ。複雑なリズム・パターンの掛け合いから、3人それぞれのたっぷりのソロ。聴き応え有り。そして、本編最後は山本真央樹のソロ・アルバムから「Little Universe」。 そのまま、アンコールの部に突入。例によって、お店から川口千里に誕生日ケーキの贈呈(今日が、誕生日当日だ)。そして「Real Life」(「Buena Vista」収録曲)で全編終了。 始まるまでは、ドラマー3人だけで、一体、どんなライヴになるのか想像も付かなかったが、滅茶苦茶、楽しかった。プレイ・スタイルが違う3人の個性が、それぞれ際立っていて、とてもスリリング。打楽器だけでも全然飽きない。というか、前のめりで興奮しっぱなしだった。 と言うことで、千里ちゃん祭り 4 daysの内、3日に参戦。楽しかった! それにしても、今年で10年目ということは、10代の時から、毎年、4 daysのバースデイ・ライヴを開催してきた訳で、つくづく凄いドラマーだ。当初は「女子大生ドラマー」という話題性が先行していたのかもしれないが、そんなノイズを実力で払拭してきた努力も素晴らしい。今後も、彼女のライヴ・パフォーマンスは積極的に参戦していきたいものだ。 最近のOUT”The Beekeeper” (25.1.11)彼が演じるのは、タイトル通り、養蜂家。田舎で静かに暮らしていたのだが、数少ない、彼に親しく接してくれていた老婦人が、フィッシュング詐欺で全財産をだまし取られ、自害してしまう。怒りに燃えた彼は、悪の組織を壊滅させるべく戦いを始める。今は引退しているが、彼こそは、社会の秩序を守るために結成された秘密プロジェクト”Beekeeper”の元一員だったのだ! という厨二病的アクション映画だ。 敵が、フィッシング詐欺集団(その背後には、より巨大な悪が存在しているのだが)というのが、微妙にショボい。ただ、現代社会で、皆が共通して「悪」と認識できる存在なのは間違い無いので、上手い設定と言えるのかもしれない。 冷静に観ると、無茶苦茶な話である。詐欺集団を容赦無く殺しまくるStatham。悪人だけで無く、仕事として彼を捉えようとする警察官などにも容赦しない(一応、警官は殺さないように気を遣っているような描写はあるが、絶対に、相当数が死亡、もしくは重度の後遺症が残りそうな怪我をしているはずだ)。モブキャラが可愛そうすぎる。 そして、Statham映画のお約束。とにかく、強い。強すぎる。どんな危機に陥っても、手強そうな敵役が出てきても、ヒヤヒヤする必要は無い。というのは、アクション映画としては、如何なものか? ということで、Jason Stathamの佇まいだけは見応え有るが、無理がありすぎるストーリーに冷めてしまった。2025年、今のところ、映画運、悪し。 例年だと、休みが明けた途端に三連休になって、邪魔な感じがある成人の日も、今年はありがたいな。 |