IN/OUT (2022.7.3)

IIJmioのAU回線を使っているため、今回のKDDIの通信障害は、もろに影響を受けてしまいました。出先でもネットに繋がることに慣れきっていたことを改めて痛感した次第。


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「大西順子 "THE SEXTET"」@ブルーノート東京22.6.30

ブルーノート東京大西順子率いるセクステット=6人編成バンドのライヴを観に、ブルーノート東京に行ってきた。

メンバーは、大西順子(ピアノ)、井上陽介(ベース)、吉良創太(ドラムス)。ここまでは、大西順子トリオでお馴染みの三人だ(ここにパーカションの大儀見元が加わると、「大西順子カルテット」になる)。
今回は、三人のホーン、広瀬未来(トランペット)、吉本章紘(サックス)、和田充弘(トロンボーン)が加わって、大西順子セクステットとなる。

例によって、ステージに向かって右側、観客に背中を向ける形でピアノ。向かって左にホーンセクション。ステージ奥にリズム隊。という布陣。このセクステットは、メンバーのオリジナル曲を演奏するのが決まり事だそうで、この日のために新曲を書いてきたという大西順子作品の他に、吉本章紘と井上陽介の曲が多く採り上げられている。

核となるピアノ・トリオは流石の安定感。そこに、ホーンの三人が見事に絡む(このライヴのために10時間、みっちりリハーサルを行ったとのこと)。どの曲も、素晴らしい白熱ぶりだったが、特に、本編ラストの、エレクトリック・ピアノも駆使したアップテンポの曲(井上陽介作曲)に興奮。大西順子は、プレイヤーとして素晴らしいのは当然として、プロデューサーとして、ベテラン井上陽介と共に、残り4人を引っ張っているという印象がある。その姿がまた、カッコ良し。


"The Protégé"22.7.2

Maggie Q主演のアクション映画を観てきた。原題は「庇護を受けている人」という意味のフランス語だが、邦題は「マーベラス」。原題とは全く違うカタカナ英単語という、私が最も軽蔑するタイプの邦題だ。

邦題はポンコツだが、映画自体は良い感じのB級ハードボイルドだ。Maggie Qが演じるのは凄腕の殺し屋。幼少期に、Samuel L. Jackson扮する殺し屋に救われ、それ以降、彼を師として殺しのテクニックを磨いてきた。しかし、Samuel L. Jacksonが何者かに惨殺され、彼女は復讐を誓う。その前に立ちはだかるのが、敵方に雇われたMichael Keaton。というお話。

ストーリーには、色々、穴もあるが、そこはB級と割り切って、メイン・キャスト三人の個性を楽しむのが吉。Maggie Qのアクション(Jackie Chan仕込み!)のキレ。裏社会の独特の掟の中で戦う主人公というのは最近の流行だと思うが、そこに説得力を与えるSamuel L. Jacksonの存在感。そして、どこまでも不気味で掴み所が無いMichael Keatonの怪しさ。

俳優も監督(Martin Campbell)も一流どころが揃っている割には、話題になっていないのが、ちょっと勿体無い気がする佳作だ。


「桑原あい ザ・プロジェクト Recording Tour 2022 "The Live Takes"」@ブルーノート東京22.7.2

ブルーノート東京桑原あい率いる桑原あい ザ・プロジェクトのレコーディング・ライヴを観に、ブルーノート東京に行ってきた。

メンバーは、桑原あい(ピアノ)、鳥越啓介(ベース)、千住宗臣(ドラムス)という、彼女の活動の原点とも言えるトリオだ。このメンバーで、ブルーノート東京の他、丸の内コットンクラブ、ビルボードライブ大阪、愛知県小牧市・味岡市民センターの4箇所でライヴ・レコーディングし、秋にライヴ・アルバムとして発売するということになっているそうだ。ブルーノート東京は3箇所目に当たる。

彼女のオリジナル作の他、Duke Ellington(Money Jungle)、Talking Heads(Psycho Killer)、「West Side Story(Cool)」、The Velvet Underground(Pale Blue Eyes)、The Rolling Stones(She’s a Rainbow)などの曲も大胆アレンジで披露。レコーディングということで、MCを殆ど封印した桑原あいの集中ぶりが凄い。ドラムスは、ちょっと私の好みからはズレているのだが、極めてパワフル。そして、ウッドベースの変幻自在の音色がカッコ良し。特に、弓を使ってディストーションを聴かせたエレキ・ギター風のサウンドをぶっ込んでくるところが熱い。

本編ラストは、歌劇「カルメン」の「Habanera」。演奏前には、「ゴリゴリのロック・アレンジにしたので、皆さん、ヘドバンよろしく」。そして、アンコールはピアノ・ソロ。「30歳にして、その歌詞が腑に落ちた」とのことで、Joni Mitchellの ”Both Sides, Now”(邦題「青春の光と影」)を情感たっぷりに演奏して全編終了。

今回のテイクだけでアルバムにして良いと思えるほどの熱量の演奏だった。どのように編集されたアルバムが仕上がるのか、楽しみだ。



電話を使う用件のため、久しぶりにSkypeを起動。最近はすっかり影が薄くなったサービスですが、LINE嫌いの私には大いに役立ってくれました。