IN/OUT (2022.4.24) |
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コロナ禍には関係なく、出張という事からかなり長い間遠ざかっていましたが、来月、久々に出かけることになり、準備に右往左往する今日この頃です。 最近のIN「細野晴臣デビュー50周年記念展『細野観光 1969-2021』in ところざわサクラタウン」@角川武蔵野ミュージアム ((22.4.23)音楽家 細野晴臣の1969年~2021年までの足跡を辿る展覧会を観に、角川武蔵野ミュージアムに行ってきた。 JR武蔵野線 東所沢駅から歩いて10分ほどの所に拡がる「ところざわサクラタウン」。KADOKAWA、角川文化振興財団が所有・運営し、所沢市との共同プロジェクト「COOL JAPAN FOREST構想」の中核施設であり、国内最大級のポップカルチャーの発信拠点ということだ(個人的には、この惹句からはいかがわしさしか感じられない)。オープン時、結構、話題になったと記憶しているが、私は今回が初訪問である。その中心に位置するのが、隈研吾デザインの石の塊のような建造物、角川武蔵野ミュージアム。建物自体は興味深いが、正直、ミュージアムとしては面白味が無いというのが初訪問の感想だ。館内の食堂のコストパフォーマンスがよろしくないのも、悪印象である。 さて、施設に対する印象はともかく、お目当ては細野さんである。デビュー以来、50数年の軌跡を、「情景の音楽」、「楽園の音楽」、「東京の音楽」、「彼岸の音楽」、「記憶の音楽」という5つの年代に区切った年表を軸に、写真や映像、楽器、ノート、細野さんの思い出の私物などなどが展示されている。展示のボリュームとしては、かなりの規模だ。 さらに、細野さん本人、ナイツの塙宣之、星野源、高橋幸宏、水原希子、クラムボンの原田郁子による音声ガイドを無料で聴くことが出来るのも親切。ただ、皆さん、「細野さんと私」、みたいな語り口になっていて、展示の紹介としては物足りなさもある。 細野さんが在籍したバンドやユニットなどのメンバー構成をしっかり網羅していたり、使用楽器の展示にマニアックなコメントが付されているなど、資料的な点でも、それなりの水準に達していると思う。とは言え、日本のポピュラー音楽界に多大な刺激と影響を与え続けてきた彼の業績の紹介としては、まだまだ十分とは言えないだろう。音楽的には、もっとマニアックに掘り下げて欲しいという気はする。 一方で、音楽以外の面、少年時代に描いた漫画の原稿(予想以上に上手い!)や、彼の蔵書の展示から見て取れる映画や漫画への関心(細野さんもタルコフスキー好きと知って、嬉しい)など、細野さんの人間像に幅広く触れることが出来るのは興味深い。彼が関わった音楽に関心がある人は、行って損の無い展覧会だと思う。 昔と違って、PC通信関係(モジュラーケーブルとか、モデムチェッカーとか…)の荷物が減るなど、実際のところ、大した準備がある訳ではありませんが、社内手続きが面倒くさい… |