IN/OUT (2021.11.21) |
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これまでも、スマートフォン選びではdual SIMを必須条件にしてきましたが、今回の新機種は、nano SIM + eSIMという構成。今すぐ使う予定は無いのだけど、eSIMというものを試してみることに。日本も対象に入っているグローバル版プリペイドeSIMということで、フランスのTransatelが提供しているUbigiにトライしてみました。 が、これが一筋縄では行かない。サポートセンターとメールのやり取りを繰り返し、使えるようになるまで、かなり手間取ってしまいましたが、その迅速なサポート自体は、好印象でした。 最近のIN「イスラエル博物館所蔵 印象派・光の系譜」@三菱一号館美術館 (21.11.20)イスラエル博物館の近代美術コレクションを、日本では初めて紹介するという展覧会に行ってきた。 イスラエル博物館は、歴史的遺物から現代アートまで、質・量ともに豊富に揃えた博物館だそうだ。今回は、その膨大なコレクションの中から、印象派を中心に作品が選ばれている。イスラエルと印象派の取り合わせは、あまりピンと来ないのだが、これだけの名作を集めているのは、ユダヤ人ネットワークの力だろうか。 Corot、Cézanne、Renoir、Goghといった、私でも名前を知っている有名作家の作品多数。なかでも、一般的知名度が突出しているのは、Monetの「睡蓮の池」だろう。今回は、特別にDIC川村記念美術館と和泉市久保惣記念美術館が所蔵する「睡蓮」も出展されていて、三つの「睡蓮」を同時に鑑賞できるという機会になっている。 しかし、それ以上に印象的だったのが、今まで知らなかったドイツの画家 Lesser Ury(1861年 – 1931年)。4作品が出展されていて、どれも鮮烈な印象を残すのだが、特に「夜のポツダム広場」が強烈。降りしきる雨にネオンの光が霞むベルリンの繁華街「ポツダム広場」を描いたこの作品は、私が持っていた「印象派」のイメージとは全く違う都会的な画風だ。1920年代に描かれたとは思えないヴィヴィッドで現代的な感触は、とにかくカッコ良し。彼の作品を観るだけで十二分に元が取れる展覧会だと思う。 ”L'Homme qui a vendu sa peau(The Man Who Sold His Skin)” (21.11.21)チュニジアの監督が撮った映画を観てきた。邦題は「皮膚を売った男」。 主人公は、レバノンに逃亡してきたシリア難民。そこで出会った現代美術のアーティストから、背中にタトゥーを入れることを提案される。それにより、彼は「難民」ではなく「美術品」になり、堂々とベルギーに渡り、王立美術館に展示され、コレクターに売却され、さらに、オークションにもかけられるという数奇な運命を辿る。まさに奇譚。 現代アート業界の虚飾に満ちた怪しさと、そこで山師的にふるまうアーティストを皮肉な視点で描く一方で、難民問題や主人公の恋愛もストーリーに絡む。これだけの要素を詰め込んだのだから、もう一息、弾けても良さそうという気はするが、中々、良く出来たシナリオだ。 また、鏡などを使ったトリッキーな画面構成が多く観られるのも、アートを主題にした映画らしく、面白い。 この話には、元ネタがあることがエンディング・クレジットで明かされる。ベルギーのアーティストWim Delvoyeが2006年に発表した作品「TIM」。これは、Timという人の背中に彫ったタトゥーで、展覧会ではTim氏が観客に背を向けて椅子に座っていたという。しかも、2008年には、アート作品としてコレクターに購入され、Tim氏の死後はその背中をアート作品として提供するという契約を結んでいるそうだ。Wim Delvoyeは、この映画に保険業者役で出演しているほか、豚にタトゥーを施した彼の代表作も画面に映っている。 一見、話題作りと金儲けにしか興味が無いように見えるアーティストが、実は…という扱いは、出演までしてくれたWim Delvoyeに気を遣ったのかな。 ただ、データ通信は出来るものの、速度がまったく出ません。まあ、常用する訳では無いので、とにかく、eSIMが使えることは確認。これで、いつ、海外出張に行くことになっても、空港でSIMカード売り場を探してうろうろする手間が不要になるという安心感を手に入れたことになります。今のところ、海外行きの予定は何も無いのですが… |