IN/OUT (2021.11.14)

新スマートフォンを色々いじって、その挙動にも大分馴染んできたと思っていたら、新ガジェットにかまけているのに嫉妬したのか、デスクトップPCが起動しなくなってしまいました。こういうのって、デジタル機器あるあるのような気がする、今日この頃です。


in最近のIN

「”ACOUSTIC WEATHER REPORT" featuring エリック・ミヤシロ、本田雅人」@ブルーノート東京21.11.11

クリヤ・マコト(ピアノ)、納浩一(ベース)、則竹裕之(ドラムス)の三人が、Weather Reportの音楽をピアノ・トリオで再現するというコンセプトのライヴを観に、ブルーノート東京に行ってきた。元T-SQUAREの則竹裕之は観たことがあるが、他の二人のライヴは初見だ。ただし、今回は、トランペットのエリック・ミヤシロとサックスの本田雅人も加わるという趣向なので、むしろ、ホーンセクションを楽しみにしての参戦である。

まずは、三人で演奏開始。プレイ・スタイルは、必ずしも、私のストライク・ゾーンという感じでは無いのだが、全員、凄テクなのは間違い無い。中でも、則竹裕之のドラム・ソロのスピード感は、エグい。

一段落したところのMCで、納浩一は「そもそもWeather Reportを3人で演ろうってのが無茶なコンセプト。今日は、この後、ブラスが二人入るから良いけど、三人だけで演り続けると、ウッドベースを弾き倒して腕がちぎれそうになる」と語る。そりゃ、そうだろうと思う。Weather Reportと言えば、エレクトリック系の馬鹿テク・フュージョン・グループだ。それを、アコースティックで演るというのは、実に変態的発想。とは言え、愚痴りながらも、きっちり演奏できているところが、尋常じゃ無い三人だ。

そして、そこにエリック・ミヤシロと本田雅人が加わる。このお二人は、ブルーノート東京のステージで何度も観ていて、私もすっかりお気に入りになっているミュージシャンだ。5人が互いのプレイにどんどん被せていき、加速する化学反応が半端ない熱量を放つ。それでいて、ステージ上で、笑顔で言葉を交わしたりして、余裕を見せるところは、さすがのベテランミュージシャンである。

あまり予備知識無しに観に行ったのだが、中々に興味深いライヴだった。


「かわさきジャズ 2021 KW50 渡辺香津美『KYLYNが来る』」@ミューザ川崎シンフォニーホール21.11.13

ミューザ川崎シンフォニーホール川崎市で2015年から毎年開催されているジャズ・フェスティバル「かわさきジャズ」の一環として行われた渡辺香津美の50周年記念ライヴを観に、ミューザ川崎シンフォニーホールに行ってきた。昨年の大河ドラマに掛けたタイトルは、香津美ファンは皆、思いついた駄洒落だと思うが、ご本人が堂々と付けているのだから、文句は無い。

メンバーは、渡辺香津美 (g)、井上陽介 (b)、ヤヒロトモヒロ (per)のトリオが基本編成。会場がクラシック向けの音響のミューザ川崎なので、ドラムスでは無くパーカッションを起用したとのこと。そして、曲によって、井上銘 (g)、村田陽一 (tb)、本多俊之 (sax)が出入りする。この中では、本多俊之が、40年前のKYLYNメンバーだ。そして、ゲストに大西順子 (p)、Rei (g)を迎えるという趣向。

演奏は、「Kaleidoscope~Infinite」からスタート。50周年記念ライヴらしく「Infinite」は1971年、渡辺香津美が17歳でデビューしたときのアルバムタイトル曲だ。「Kaleidoscope」は1978年の作品。そこからも、主に'70年代の曲が続く。「Lonesome Cat」、「Milky Shade」、「Somebody Samebody」、「Ripple Ring(これだけは、最近作だ)」。そして、1979年の「KYLYN LIVE」収録の「Black Stone」で、第一部終了。香津美のギター・サウンドが、美しい音響を誇るホールに響く心地良さを堪能。

そして、20分の休憩後、「KYLYN」の「199X」と「Innerwind」を熱演。第一部より、確実に熱量が高まっている。そして、ゲストの一人目 Reiが登場。そのギターテクニックでも注目されているシンガーソングライターだ。今回は、ギタリストとしての参戦。まずは、Thelonious Monkの「Straight No Chaser」をぶちかまし、さらにもう1曲、井上陽介をバックに、香津美と二人で「Unicorn」。この代表曲をゲストとの共演曲に持ってきたことにも驚いたが、それ以上に、Reiの物怖じしない堂々たるプレーに度肝を抜かれる。香津美と30cmの至近距離でのギター・バトルが熱い。Rei。今後も要注目の、才気溢れるミュージシャンだ。

続いて、一転して大人のジャズピアニスト 大西順子。香津美と二人で、即興の応酬のようなプレイで「Azimuth」。最近、共演の多いこの二人。さすがの相性の良さだ。そして、大西順子は残って、バンドメンバーが戻り、KYLYNの代表曲の一つとも言える「Milestones」。この演奏、むちゃくちゃカッコ良し。そして、本編ラストは「Manhattan Flu Dance」。途中、大西順子との掛け合いで、「Twilight Zone/Twilight Tone」や「My Favorite Things」のフレーズをぶち込んでくる楽しい演奏だ。

アンコールは、Reiも含め、全員登場し、「六本木PIT INNのライヴでこの曲を演奏すると、延々と終わらなくなって、客が終電に間に合わなくなった」という逸話を紹介してからのKYLYNの「Walk Tail」。今回もたっぷりと各プレイヤーの見せ場を作って、15分ぐらい演奏しただろうか。ホーン二人の熱演、銘&Reiのギター・バトルと、さらに香津美も加えた絡み、しっかり自分の世界を展開する大西順子。ひたすら楽しい。

という訳で、ミューザ川崎に、本当にKYLYNが来たのである。



良く見てみると、起動しないのでは無く、USB Type-Cからの映像出力が死んでいるらしく、HDMIでつなぐと、問題無さそう。ハード的な問題なのか、Windows Insider Programのせいなのかは、良く分からず。ちょっと気持ち悪い。バックアップ機を考えようかしらん。