IN/OUT (2021.8.1)

自分のことを棚に上げての話しになりますが、駅や繁華街の人出は、あまり減っている感じはありません。もちろん、いつもの夏や、オリンピックが有観客で開催されていた場合よりは、少ないと思いますが。

「皆が自宅でオリンピック観戦すれば人の流れは抑えられる」と本気で思っているのだとしたら、あまりに現実が見えていないですよねぇ。


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「ファッション イン ジャパン 1945-2020―流行と社会」@国立新美術館21.7.31

国立新美術館
戦後の日本のファッションの歴史を総合的に紹介する展覧会を観に、国立新美術館に行ってきた。

場内に入ってすぐのコーナーには、戦前のモダンガールの写真などが展示されている。そして、それ以降は、戦後のファッション史を、年代毎に区切って紹介。戦争直後の、物不足の中での洋裁ブーム。洋服が、作る物から買う物に代わり、ミニスカートやアイビースタイルが流行った1960年代。山本寛斎ら、日本人デザイナーが海外でも注目を集めるようになった1970年代。DCブランドが隆盛を極めた1980年代。ストリートファッションがメインストリームになった1990年代。Kawaiiが世界を席巻した2000年代。そして、サステナブルが新たなキーワードとなった2010年代。それぞれ、膨大な衣服が展示されている。これだけ大量のマネキンが並ぶ展覧会は、前代未聞だろう。

個人的には、やはり1980年代の展示室。(今の自分が着たいかどうかは別にして)DCブランドの服が並ぶ空間が、一番落ち着く。ぱっと見は、FICCE UOMO(小西良幸)などの派手な服が目を惹きがちだが、モノトーンのCOMME des GARÇONSの服の見事な存在感が実に印象的だ。

圧倒的な物量の衣服だけでなく、それぞれの時代を代表するファッション誌などの資料類も充実。興味深かったり、懐かしかったり。

音声ガイドは、J-WAVEナビゲーターの豊田エリー。的確な解説だ。それに加えて、学芸員による特別解説や、菊池武夫、稲葉賀恵、都築響一、津森千里、坂部三樹郎らへのインタビューも興味深い。ただ、せっかくJ-WAVEとのコラボレーションを謳うのなら、もうちょっと、それぞれの時代の音楽シーンと絡めた解説があっても良かったような気もする(例外的に、Miles Davisと佐藤孝信(アーストンボラージュ)との関係は、割に深掘りされていたが)。

Hysteric Glamourの名前の由来が、Hysteric = Patti Smith、Glamour = Deborah Harry だという北村信彦のインタビューを見ることが出来たのも、個人的収穫。とにかく見応えのある展覧会だ。



街中の至る所に、警察官が配備されています。オリンピック期間中のテロ対策なのでしょう。全国から警察官が動員されていると聞いていますが、感染超拡大中の東京に出張してきて、炎天下で警備に当たりながらも、肝心のオリンピック自体は無観客。というのは、心身両面で、相当キツいだろうなと、感謝&同情する、今日この頃です。