IN/OUT (2021.2.7)

寒さが緩み、一気にスギ花粉の飛散が始ましました。マスクをしてても目がかゆい。


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"Daniel Isn't Real"21.2.6

Miles Robbins(Tim RobbinsとSusan Sarandonの息子)とPatrick Schwarzenegger(Arnold SchwarzeneggerとMaria Shriverの息子)が共演する映画を観てきた。

Robbins演じる主人公は、少年時代、無差別殺人の現場前を偶然通りかかる。そこで見た死体にトラウマ級の衝撃を受けたところに一人の少年が声を掛けてくれ、二人は仲良くなる。が、その少年は、他の人には見えない。彼の「空想上の友達」だ。二人は親友になるが、ある事件をきっかけに、主人公は「空想上の友達」を封印する。時は流れて、大学生になった主人公。様々な壁にぶつかった彼は、カウンセラーの勧めもあり、「空想上の友達」の封印を解く。現れたのは、Schwarzeneggerが演じるDaniel。彼の手助けで、ガールフレンドが出来、写真家としての才能も開花させる主人公。しかし、Danileは徐々に… 、というお話。

大物二世俳優の共演作の割には、低予算感の漂う画面には、冒頭から陰鬱な雰囲気が濃い。最初は、内気な主人公のトラウマ物語かと思いきや、徐々にDanielが、単なる空想上の人物とは思えない存在感と能力を示し始めるあたりから、かなり怖くなってくる。そして、空想の友達が持つ邪悪な本質の正体が判明する終盤には、そのストーリー展開の上手さに、感心する。

特に、幻覚が肉体を侵食する描写はDavid Cronenbergのような雰囲気が有り、好事家には堪らない作品だと思う。ただし、美青年二人を前面に押し出した日本版のポスターは、ややミスリードだろう。耽美的雰囲気は無く、あくまでもガチのホラー。それも、とても良く出来た低予算ホラー映画だ。



訪れた映画館は渋谷PARCO内のホワイトシネクイント。108席のミニシアターですが、この日の観客数は20名にも届いていなかったと思います。映画館での感染リスクは極めて低い。ただし、渋谷の街は結構な人出でした。