IN/OUT (2020.10.18) |
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来年の手帳や卓上カレンダーがサービスとして配られる時期になりました。 最近のIN「大西順子トリオ featuring 渡辺香津美」@ブルーノート東京 (20.10.12)渡辺香津美を加えた大西順子トリオのライヴを観に、ブルーノート東京に行ってきた。 大西順子のライヴはこれが初めてだ。無論、その名前は知っていたが、本格派のジャズ・ピアニストという印象で、これまで敬遠していた(上原ひろみのような変化球タイプに惹かれるのだ)。しかし、渡邊香津美が参加するとなると、行かねばなるまい。 大西順子トリオは、彼女の他にベースの井上陽介とドラムスの吉良創太。ここに渡辺香津美が加わるという趣向。ステージは、ピアノが向かって右側に配置され、大西順子は客席に背中を向けて演奏という見慣れない配置だ。 渡辺香津美も冒頭から登場。まずは大西順子の作品、「Golden Boys」と「Hot Ginger Apple Pie」。こちらの予想以上に香津美のギターが前面に出た演奏だ。彼女曰く、どちらもギターが入ることを想定して作曲したのに、レコード会社の予算節約でトリオでの録音になったのが、ようやく今日、完成版になったとのこと。さらに、Weather Reportの「Fast City」。リズム隊が退場して、二人でしっぽり「Blue in Green」と演奏が続く。 そして、本編ラストは香津美の「遠州つばめ返し」。彼の超絶技巧は当然のこと、大西順子のピアノが入ってくる瞬間のカッコ良さが堪らない。今日の共演は、大西順子の曲では渡辺香津美のテクニックが、渡辺香津美の曲では大西順子のテクニックが、より引き立っているという感じだ。 アンコール。渡辺香津美の代表曲にしてわたしの大好物「Unicorn」。まさか、この曲を聴けるとは! 二人ともパワー全開で弾きまくる。ここでも香津美以上に、大西順子のピアノが演奏の熱量を高めまくっている。これまで聴いた中で、最強のユニコーンだ! ということで、大満足。今後は大西順子も要チェックだ。 「ブルーノート東京オールスター・ジャズ・オーケストラ directed by エリック・ミヤシロ with special guest 渡辺香津美」@ブルーノート東京 (20.10.17)渡辺香津美をゲストに迎えたビッグバンドのライヴを観に、ブルーノート東京に行ってきた。 エリック・ミヤシロ率いるブルーノート東京オールスター・ジャズ・オーケストラの演奏は何度か観ているが、20名近いプレイヤーがステージ上にぎゅうぎゅう詰めだった。しかし、今回はソーシャル・ディスタンス。普段はアリーナ席のスペースまで使ったセッティングだ。ということで、ただでさえ座席数を減らしているのに、さらに座席を潰したブルーノート東京。オンライン配信も行うとはいえ、収益的には厳しいだろうなぁ… まずはバンドで3曲。小さめのハコで聴くビッグバンドの音圧が嬉しい。そして、渡辺香津美登場。今回は、Pat Methenyの曲をビッグバンドと一緒に演奏するという趣向で3曲。エリック・ミヤシロの的確なアレンジによる、西村浩二(トランペット)・中川英二郎(トロンボーン)等々、錚々たる顔ぶれのビッグバンドの演奏をバックに、「Last Train Home」等を実に楽しそうに演奏する渡辺香津美。滅多に観られない趣向だし、ビッグバンドのライヴとしては素晴らしいのだが、彼を目当てで来ていると、ちょっと物足りなさも感じてしまう。 アンコールで、ようやく渡辺香津美の作品「Manhattan Flu Dance」。そう、これ! Pat Metheny風の演奏も良いけど、このオリジナル・香津美サウンドが聴きたかったのだ。 ということで、週の初めと終わりに、それぞれ違うタイプの渡辺香津美のプレイを観るという贅沢な一週間だった。 個人的には、手帳も紙のカレンダーもすっかり使わなくなってしまいました。というか、シャープペンシルや消しゴム、ホッチキス等の文房具を買うこともすっかり無くなっています。昔は凝っていたのだけど。ただし、職場でのハンコの出番はまだまだ多いのですが… |