今年の7月にオープンした川崎水族館に行ってきた。
場所は、JR川崎駅の駅前、ヨドバシカメラなどが入居する商業ビル「ルフロン」の9階と10階。水族館としては異例の立地だ。しかも、展示のテーマが「世界の美しい水辺」。淡水域の生き物が中心というのも独自色が強い。
ルフロンの1階から専用エレベーターで10階へ。手と靴底の消毒と検温の後、入場。入ってすぐのエリアは「多摩川ゾーン」。商業ビルの中ということで、水槽が小さく、入っている魚も鮎や鯉という地味さ全開である。説明用のプレートなどは一切設置されておらず、水槽脇に貼ってあるQRコードをスマートフォンで読み取ると解説が表示されるという仕掛けになっている。プレート前に人だかりが出来ないし、スマートフォンに表示される情報量が多く、賢い方法だとは思うが、魚の名前ぐらいは掲示したほうが良いのではないか。
続いて「オセアニア・アジアゾーン」。一般的な水族館だと、グレートバリアリーフに住むカラフルな熱帯魚の展示がありそうな地域だが、そこは淡水専門。亀やナマズなと地味である。結局、一番目立っているのは、何故か展示されているワライカワセミだ。
その次の「アフリカゾーン」で10階は終わり。9階に降りると、「南アメリカゾーン」と「アマゾンゾーン」
ここでも、地味な魚よりも、魚類以外の展示、カピバラやナマケモノが人気だ。特にカピバラは、泳ぐ姿を観ることが出来たり、別料金を払って申し込めば餌やり体験に参加できる。
館内にはレストランとカフェがあり、(大水槽が無い代わりに)大スクリーンにインタラクティブな映像を投影したりと、街中の水族館らしいエンターテインメント面を強調した水族館だと思う。淡水域に特化という地味な展示とのバランスが微妙という気がするが、コスト面なども考えると正解の戦略かもしれない。
地味だと何度も書いたが、肺魚やヤドクガエルなどに妙に拘った展示生物は、結構マニアックで、好事家には見逃せない水族館だと思う。ということで、年間パスポート購入である。