IN/OUT (2020.7.19)

映画館にもかなり人が戻ってきたように感じますが、先週の観客動員数ランキングを見てびっくり。1位が「千と千尋の神隠し」、2位が「もののけ姫」、3位が「風の谷のナウシカ」。映画館を取り巻く緊急事態で急遽再映されたジブリ作品が、新作を押しのけてトップ3を独占。日本人がどれだけジブリ好きかを思い知ると同時に、新作ロードショー作品の苦戦に複雑な思いを抱いてしまいます


in最近のIN

"War"20.7.18

ボリウッドの人気スター、Hrithik RoshanとTiger Shroffが共演するスパイ映画を観てきた。邦題は、何故かビックリマークが付け足された「WAR ウォー!!」

Tiger Shroff扮するインド諜報機関の腕利きエージェントが、敵方に寝返った。その動機を探り、抹殺するために名乗りを上げたのがHrithik Roshan扮する若手エージェント。彼は、Tiger Shroffの訓練を受けた元部下なのだ。果たして、寝返った本当の理由とは。そして、イスラム過激派が企む恐るべき陰謀とは。というお話。

冒頭のシーンからオープニング・クレジットへの流れは、インド映画と言うよりハリウッド・アクション大作に近い雰囲気だ。全編に溢れるアクション・シーンは、CGとワイヤー・アクションでこってり味付けされていて、荒唐無稽ではあるが見応え十分(これを、非現実的だからといって冷めてしまう人がいるとしたら、その人はインド映画耐性が低いのだ)。二人のイケメン人気俳優が、時にバディとして、時に敵味方として共演する姿も熱い(これを、暑苦しいと言っているようでは、やはり、インド映画耐性が低い)。女っ気は控え目で、ひたすら二人が熱く戦うのだ。(少なめとは言え)歌と踊りのシーンがちゃんと有るのも嬉しい。

辻褄が合わないような気がする箇所もあるし、民間人の巻き込み方があまりにも非道いし、何より、敵方が仕掛ける陰謀というのが極めてインド的で、他国の人には分かりづらいなど欠点も多いが、インド映画耐性が高い人には堪らないご馳走だと思う。

鑑賞したのはチネチッタ川崎の「LIVEサウンド x RGBレーザー上映」。ライヴハウス「CLUB CITTA'」の監修でサブウーファーを増設した重低音マシマシ・サウンドがこの映画にはピッタリだった。



と言いつつ、自分も久しぶりに「風の谷のナウシカ」を再見し、そのクオリティの高さ(と宮崎駿の変態性)を再認識したのですが…