IN/OUT (2018.6.10)

梅雨入り。昔は、しとしと雨が降り続く時期だったのが、年々、熱帯のような暴力的な雨の降り方に変わってきているように感じますが、果たして今年はどうなりますかね。


in最近のIN

SNOOPY MUSEUM TOKYO18.6.9

SNOOPY MUSEUM TOKYOスヌーピーミュージアムに行ってきた。

カリフォルニアのSanta Rosaにある"CHARLES M. SCHULZ MUSEUM"の東京サテライトとして、2年半の期間限定で開館したのが2016年。私は、館名が、"SCHULZ"が付かず、"PEANUTS"でもない"SNOOPY"ということで、「所詮、大型のキャラクター・グッズ売り場」だろうと足を向けなかった。しかし、当初の予定通り、今年の9月で閉館=残り三ヶ月となったところで、初めて訪れてみた。

土曜日の夕方、当日券売り場は1時間半の行列である。さらに、ようやくチケット売り場に辿り着いても、なんだか段取りが悪いし、入館しても、30人ずつ入れ替え制のシアターを通らないと先に進めないなど、この導線はどうなんだろう?とイライラする。が、そもそもこのミュージアムは、日にち指定の前売り券での入場が原則なのだった。当日券は、前売り券の販売状況に余裕があるときに販売するということで、館内の観客数をコントロールして、ちゃんと鑑賞してもらおうという配慮なのだ。

SNOOPY MUSEUM TOKYOさて、半年ごとに展示内容を入れ替えていると言うことだが、現在は、閉館前の最後の企画「ともだちは、みんな、ここにいる。」と題した展覧会になっている。これを観て、一気に印象が良くなった。Snoopyだけでなく、Charlie Brownと彼の友達にも、きちんと焦点を当てているところに好感が持てる。特に、Sallyと校舎さんネタとか、フットボールのキックオフを巡るCharlieとLucyのネタをフィーチャーしているのが嬉しい。なお、アートディレクションは祖父江慎。使われている日本語訳は、谷川俊太郎によるもの。予想に反し、私のような、Charlie Brownの声=谷啓、という世代にも深い満足感を得られる展覧会になっている。

ということで、もっと前から訪れていれば良かったと思ってしまった。


"Phantom Thread"18.6.9

Paul Thomas Anderson監督の新作を観てきた。主演は、今作での引退を表明しているDaniel Day-Lewis。

舞台は、1950年代の英国。Daniel Day-Lewisが演じるのは、一流のオートクチュールのデザイナー。自らに課したルーチンに則った生活を貫く独身主義者だ。そんな彼が、別荘のある田舎のレストランで、ウェイトレスを見初める。恋愛対象としてでは無く、デザイナーとして彼女のスタイルに惹かれたのだ。しかし、彼女は彼を愛するようになり… というお話。

社会的地位の高い男性が格差のある女性を見初め… というのは古典的な題材だし、画面を彩るのは50年代英国の上流階級が身にまとう豪華なドレス。となると、お洒落恋愛映画のようだが、そこはPaul Thomas Anderson。一筋縄ではいかない。というか、これ、ホラー映画である。「新しい愛の映画だ」、などという評価も見かけるが、私からすれば、非常に怖いホラー映画だ。ヒロインの人物設定に理解は出来ても感情移入出来ず、一方、Daniel Day-Lewisに共感を覚える。そのヒロインが、徐々に主導権を握っていく怖さ。ホラー観点からも秀逸な演出だと思う。

なお、全編を彩る流麗な音楽はRadioheadのJonny Greenwood。その音楽と1950年代英国の風俗とファッションが、映画全体を独特の妖しさで満たす、毒のある映画である。



昔と変わったと言えば、出勤時の服装もすっかり軽装になりました。一昔前なら、今の時期は衣替え直後で、ネクタイと上着を着用していました。が、今では、ゴールデンウィークが明ければ、ノー上着・ノーネクタイでOKの職場が増えています。合理的で、有り難い変化です。