IN/OUT (2017.5.14) |
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飛行機に搭乗する際、乳幼児や介護の必要な人 → 航空会社の特別なメンバー(ANAのダイヤモンドサービスなど) → ビジネス・クラス搭乗者やプレミアム・メンバー → エコノミー席後方 → エコノミー席前方、という順序で呼び出されます。が、搭乗時の混雑緩和を重視するなら、単純に後方座席から順番に(ライブハウスの整理券番号順の入場のように)入れた方が、効率的じゃ無いかなと思ってしまいます。意外に、マイルを貯めているのか優先搭乗に並ぶ人が多いんですよね。まあ、昔のように出張に行く機会が減り、優先搭乗の恩恵にあずかれなくなった僻み、という自覚もありますが… 最近のIN"Guardians of the Galaxy Vol. 2" (17.5.13)"Guardians of the Galaxy"の続編を観てきた。邦題は「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー リミックス」となっている。恐らく、音楽が重要な位置を占めるこの作品で、何か音楽業界的な言葉を探したのかもしれないが、「リミックス」では、「続編」じゃなくて、一作目を編集し直しただけの作品の意味になってしまうではないか。そもそも、原題が、日本人にも理解しやすい「Vol. 2」だ。わざわざ、意味の違う言葉を持ってきた配給会社の頭の悪さ全開の邦題で、こういうの、大嫌いである。さらに言えば、「Vol. 2」には、作中に出てくるカセットテープに関わる深い意味も込められているのだ。繰り返して言うが、配給会社の頭の悪さ全開の最悪の邦題だ。 邦題は酷いが、映画自体は、良く出来ている。しっかり、前作を踏まえた、まさに「Vol.2」の内容となっている。逆に、前作を見ていない人には、それぞれのキャラクターの背景(特に、Baby Grootが、何故、あんなに小っちゃくて可愛いのか)が分からないと思う。それでも、知らない人にも十分楽しめ、知っている人には楽しさが二倍・三倍にもなる作り方になっていると感じる。因みに、GrootがBaby Grootになっても、前作と同じく、Vin Dieselが声優を務めているところも楽しい。 お気軽映画で2時間越えというのは、ちょっと長いような気もするが、アクションと、笑いと、浪花節的展開のバランスも、巧みに取れていると思う。Marvelの総帥、Stan Leeのカメオ出演がオイシイところをさらっているのも、楽しいファン・サービスだ。 因みに、個人的に、一番ツボだったのは、Zuneの登場。MicorsoftがiPod対抗で開発・発売した音楽プレイヤーで、北米では一定の売上は上げたものの、iPodの牙城を崩すことは全く出来ず、結局撤退した(北米以外の市場では、そもそも発売すらされなかった)商品だ。私は、ちょっとした思い入れもあるので、これが意外な形で登場したときには、苦笑してしまった。 Marvelの作品ではあるが、大河ドラマ化した"Avengers"にない軽妙さが持ち味のこのシリーズ。将来的にはAvengersへの参戦も噂されているが、私としては、このまま、アウトローとしての立ち位置で活躍を続けてもらいたいと思う。 "Café Society" (17.5.13)Woody Allenの新作を観てきた。 舞台は、1930年代のハリウッドとニューヨーク。映画業界とナイト・クラブを背景に描かれる恋の駆け引き。背景に流れるジャズ。ユダヤ人大家族の絆。そして、ギャング。もう、どこを切り取っても、Woody Allenらしさに溢れた映画だ。大袈裟な展開もなければ、圧倒的な感動のようなものとも無縁の小品だが、御年、81歳のAllenが、自身の原点に戻ったかのような印象だ。Woody Allenの映画が好きな人は、皆、愛さずにはいられない(ただし、ベストに選ぶことは無い)作品だと思う。 主人公を演じるのは、Jesse Eisenberg。前半のウブな若者から、カフェの支配人として自信を付けた後半まで、見事な役作りだ。以前なら、Allen自身が演じたに違いない青年役なので、どうしても、観ている側からすると、そこに若かりし日のWoody Allenの面影を重ねるのだが、そういう角度から観ても違和感の無い存在感だ。 一方、二人のヒロイン、Kristen StewartとBlake Livelyは、単なる可愛い女性には収まらない人物造形で、皮肉屋のWoody Allenらしい毒を感じてしまう。今、最も旬とも言える美貌の二人を起用しつつ、自分好みの個性的な女性像を演じさせ、メガヒットとは無縁の所で、好きなように映画を撮り続けるWoody。まだまだ、これからも楽しみである。 駅のエスカレーターで、右側を急いで歩く人が少なくても、強迫神経症の如く左側一列に並ぶのも(大阪は左右逆ですが)、実は混雑を助長しているような気がします。全員が二列に詰めて利用した方が、時間当たりにさばける人数は、確実に多いのに、と思う今日この頃です。 |