IN/OUT (2016.3.6)

一日一回服用で眠けの起きにくい新世代花粉症薬は、アルコール摂取後に服用しては効果が大幅に薄れてしまうと実感する今日この頃です。


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"The Lobster"16.3.5

2015年のカンヌ国際映画祭で審査員賞を受賞した、一風変わった映画を観てきた。監督は、ギリシャ出身のYorgos Lanthimos。

舞台は、管理社会が徹底した近未来。人は常にパートナーと共にいなければならないというルールの下、独身者は「ホテル」に強制収容される。収容された独身者は、45日以内にパートナーを見つけなければ動物に変えられ、森に放たれてしまうという設定。Colin Farrellが演じる主人公は、妻と離婚したところを当局に確保され、ホテルに送り込まれる。タイトルのロブスターは、彼がパートナーを見つけられなかった場合に、変えて欲しいと頼んだ動物である。

とにかく、訳の分からない設定だが、登場人物はこの奇妙なルールを疑問無しに受け容れている。一般の人達は、管理社会に従順に従うことで「町」で普通に生活しているし、「ホテル」に送り込まれた独身者達も、パートナーと一緒にいることがいかに有効かという思想教育をおとなしく受けるのだ。

ホテルの中で色々あって、結局、主人公は「森」へ逃げ出す。そこで、社会に背き、「独身」であることを是とするグループと合流する。女性リーダーに率いられたこのグループでは、恋愛は罪。ダンスだって、電子音に合わせて、一人で踊るのだ。

様々なルールを押しつける社会。それに反抗する勢力も、結局は、自らが課したルールに束縛されてしまう、現代社会が抱えた矛盾をえぐる作品と言えるのだろう。だが、シュールな語り口で描かれる物語は、社会派というより、不条理コメディの様相を示す。実際、場内に笑いが起こるシーンも多かった。

様々な暗喩に満ちた映画で、観る人ごとに受け取り方が変わってきそうな作品だ。かなり癖の強い低予算作品だが、Colin Farrell以外にも、Rachel Weisz、Léa Seydoux、Ben Whishawなど、今が旬の有名俳優が沢山出演しているのは、やはり、脚本と監督に惹かれたと言うことか。

なお、上映している新宿のシネマカリテ。ロビーに水槽が飾られているのだが、今回は、ちゃんと伊勢エビが展示されていた。スクリーンが小さく、客席も快適とは言い難い映画館だが、こういう洒落を出来るスタッフがいる事で、許せてしまう。



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役所窓口に苦言を呈す16.3.3

個人番号カードを受け取りに、区役所の窓口まで出かけてきた。

窓口の係員は、愛想だけは良いのだが、ピントがずれた受け答えで、非常に腹立たしい。恐らく、マニュアルや想定Q&Aを丸暗記したのだろうが、単にそれを繰り返すだけ。まったく応用が利かないし、肝心の所を誤解している箇所もある。

最も腹立たしかったのは、電子証明書用に設定するパスワードを入力するところ。ここで係員は
「数字もアルファベットも使えます」
と言う説明。で、私はアルファベットで入力したのだが、エラーになる。正しくは
「数字とアルファベット、どちらも最低1文字は入れなければならない」
のである。この違いは大きいのだが、それを指摘しても、係員は理解した様子が無く、「はい、ですから、数字もアルファベットも使えます」と繰り返すのみ。なんだか消耗する。

他にも、電子証明書を使用する場面について質問しても、一切、的を射た説明が帰ってこない。事前のQ&Aの想定が甘すぎるのだと思われる。民間企業のお客様窓口だったらクレームの嵐になりそうだ。

こういう、文句ばかり垂れる区民の扱いは慣れてますよという雰囲気で、上っ面の愛想が良い分、余計に苛つくのである。ぷんすか。



スギ花粉絶賛飛散中の昼間に外出して区役所に出かけただけに、腹立たしさもひとしおだった訳です。