IN/OUT (2015.11.1)

東京海洋大学今年も、東京海洋大学の学園祭、海鷹祭の時期になりました。相変わらず、海産物の買い物や模擬店での飲食目当てのご近所住民で混雑していましたが、今年は保健所の指導により、マグロの解体ショーは屋内に移動。マグロ柵の持ち帰り用販売も無しという、いささか無粋な展開になってました。時代ですかねぇ。


in最近のIN

"La famille Bélier"15.10.31

本国で大ヒットを飛ばしたというフランス映画を観てきた。主人公一家の名前そのままの原題に対し、邦題は「エール!」。何のこっちゃ?という邦題だ。

主人公は、フランスの田舎町の女子高生。学校に通いながら、家族が営む農場の手伝いも一所懸命にやる健気な女の子である。この一家、両親も弟も聾唖者で、彼女のみが健常者なのだ。そんな彼女が、学校で歌の才能を見いだされ、パリの音楽学校のオーディションを受けることを勧められ… というお話。

聾唖者ばかりの家族の中に、一人、素晴らしい歌声を持つ女の子という、ある意味一発アイディアを、丁寧に膨らませたストーリー。主人公を、単に健気な女の子ではなく、青春が抱える面倒くささも合わせて描いた人物描写も巧い。劇中に多用されるフレンチ・ポップス界の大御所 Michel Sardouの楽曲は、日本人の耳にも馴染んだもので、楽しい。

クライマックスで音楽が重要な役割を果たす映画というのは、それだけで感情が盛り上がるのだが、特にこの映画では、終盤に二回、主人公が歌うシーンで、ずるいけど巧いなぁと思わせる、憎いばかりの演出があり、落涙。そして、ラストの主人公の表情。Eric Lartigau監督、映画の魔法のかけ方を熟知しているなぁ。

ただ、フランスの人達って、こんなにも性的なことに開けっぴろげなのかね?というカルチャー・ギャップも感じた…。高校生に課題曲として歌わせるのが、かなりきわどい歌詞のフレンチ・ポップスというのも凄いよなぁ。



その代わりというのか、今年は、割に芸能人がステージに登場するようで、10/31は「さかな芸人はっとり(さかなクンに憧れ、さかな関連の芸を磨くピン芸人)」。11/1はアイドルグループ「つりビット(釣りに打ち込むことを誓った少女五人で構成されるアイドルユニット)」。11/2の最終日はさかなクン(まあ、彼の場合は、学校関係者であるが)と、魚づくし。つりビットのステージをちらっと見ましたが、中学生ぐらいの女子五人が、自己紹介でそれぞれ「釣りたい魚はマダイですっ!」とか挨拶するというシュールな光景が繰り広げられていました。魚もアイドルも、奥が深いというか…