IN/OUT (2015.8.16)

品川中央公園 酷暑、という感じの暑さは一段落。空の雰囲気も、夏の終わりという感じになってきました。近くの公園の水辺には、赤とんぼの姿も。この公園は、今年の5月に出来たばかりなのに、昆虫というのは、ちゃんと見つけてくるものですね。


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「エリック・サティとその時代展」@Bunkamura ザ・ミュージアム15.8.15

フランスの作曲家、Erik Satieをテーマにした展覧会をBunkamura ザ・ミュージアムで観てきた。

サティは「3つのジムノペディ」などで有名な作曲家。場内にも、静かに彼のピアノ曲が流れている。が、あくまでも作曲家。展示されているのは、主に、サティと交流のあった芸術家の作品である。パブロ・ピカソ、マン・レイ、ジャン・コクトーといった錚々たるメンバーが揃っている。サティが生きていたのは、1866年から1925年まで。同時代のパリの芸術家達が、どのように交流していたのかが窺える興味深い展示だ。

中でも、ジャン・コクトーが台本を書き、ピカソが舞台美術と衣装を手がけたバレエ「パラード」が印象的だった。当時の「前衛」は、今観ても、シュール(初演時、ギヨーム・アポリネールによって書かれたプログラム中の文章に、「シュルレアリズム」という言葉が、歴史上初めて登場したそうだ)。というか、現代でも、最先端で活躍するアーティストがコラボした作品というのが、往々にして「すっとこどっこいな物」に仕上がってしまうのと似ているような…

正直、展示されている絵画自体には、それほど関心を惹かれなかったのだが、音楽家サティを軸にした美術展という着目点が、ずば抜けていると思う。


"Phoenix"15.8.15

第二次大戦直後のベルリンを舞台にしたドイツ映画を観てきた。原題は、主人公の夫が働いているクラブの名前であるのと同時に、ヒロイン自身のことを示している。邦題は「あの日のように抱きしめて」。

主人公は、ナチスの強制収容所から奇跡的に生還した女性。顔に大怪我を負い、修復手術を余儀なくされた後、故郷の街に戻る。そこで、苦労の末、見つけ出した夫は、彼女の事は死んだと信じ込んでおり、目の前に現れた主人公を妻だと認識できない。さらに、彼女に対し「遺産相続のため妻になりすましてくれ」と持ちかける。果たして、夫は、妻のことを愛していたのか、それとも、保身のため彼女を裏切り、ナチスに引き渡したのか? 真実を知りたい主人公は、彼の提案を受け容れ、(実は本当の夫婦なのに)夫婦役を演じることになる。

何とも奇妙で、スリリングな設定だ。いくら整形したといって、夫が妻に気づかないのか?という疑問もあるが、強制収容所を巡る過酷な現実の下、人間性も愛情も破壊されてしまった二人が再生を模索する物語ということで、そこは目をつぶろう。

ただ、冒頭の展開は、結構眠い。二人が出会ってからは、緊張感は増すのだが、ドラマチックな展開は少なく、主人公達の演技も抑えめ。ちょっと渋すぎる映画という感じでストーリーは進んでいく。

しかし、ラスト・シーンにやられてしまった。ジャズの名曲「Speak Low」が重要なキーとなるこの場面。音楽が絡むシーンとしては、映画史上屈指の名場面だと思う。それまで感情を抑えていた主人公が見せる毅然とした表情。そして、ラストのカメラ・ワークに激しく感情を揺さぶられる。このラストで、評価は大逆転。実に良い映画だった。



イライラして待っていたWindows 10の無償アップグレード。公開開始から二週間経って、ようやく、完了。いざ、「準備完了」のメッセージが届いてからは、過去のバージョン・アップに比べると、拍子抜けするほど簡単。ドライバやソフトの挙動におかしな所も無く、設定も綺麗に引き継がれていました(実家PCでは、なんでトラブったかなぁ?)。

これまでZuneで管理していた音楽ライブラリの、新しいデフォルトの音楽再生ソフトへの引き継ぎが中途半端なのは、ちょっと面倒(スキャンしたジャケット画像の引き継ぎは全滅。アルバムによっては曲順も飛んでいる)。相変わらず「アルバム単位のシャッフル」に対応してくれないのも残念かな。

新しいスタートメニューは、Windows Phoneを使っている人には、取っつきやすいインターフェースだと思う。あとは、Windows Phoneがバージョン・アップしてくれて、マイクロソフトが喧伝するとおりの使用感を実現してくれたら、言うこと無いのだけど。