IN/OUT (2013.6.16)

梅雨入り後も、たまに小雨が降る程度で、まとまった雨が降らない日が続いています。無駄遣いは戒めるべきではありますが、電気と水道、両方とも制限が付くような事態は御免被りたいものです。


in最近のIN

"GREG LAKE - SONGS OF A LIFETIME 2013 JAPAN TOUR-"13.6.15

Greg Lakeのソロ来日公演を観に、下北沢のライヴハウス、下北沢Gardenに行ってきた。あの、King Crimson、そして、EL&PのGreg Lakeが、ライヴハウスでの公演。しかも、招聘元は大手プロモーターでは無く、新宿の中古レコード屋 Vinyl Japan。彼も既に65歳とは言え、なんだか複雑な気がする…

500人ほど収容のフロアに、ぎっしりの客。母娘連れのお客さんなど若い人もちらほらいるが、基本、年齢層は高い。しかし中高年には厳しい、オール・スタンディングの公演なのである。整理券番号 183番だったので、なまじフロアの前方は狙わず、PAブースにもたれかかれる場所をキープ。待つこと一時間、定刻を30分過ぎて、ようやく開演。

まずは、照明が落ちた会場に、Crimsonの"Moonchild"がテープで流れ、続いて"Schizoid Man"でご本人登場。今日の公演は、バック・バンドは無し。仕込んであるトラックをバックに、Gregが、ベースとギターを弾きながら歌うという趣向である。彼の声量は十分だが、全盛期に比べると、声の艶が失われ、キーもかなり下がってしまっているのが哀しい。ただ、ベースとギターの演奏の方は、まだまだテクニック健在という感じだ。

曲の間に、MCがたっぷり入るのも、今回の公演の特徴である。また、自身のレパートリーだけでなく、Elvis Presleyや、The Beatlesなど、彼にとっての思い出の曲を演奏するのも、"Songs of a Lifetime"と銘打たれた公演らしいところだ。

ただし、このツアーは既に、アメリカ、イギリス、イタリアなどで行われており、そのLive CDも発売済み。私も、既に入手しているのだが、一部を除き、演奏曲も、MCの内容も、ほぼ同じだった…。それでも、MCで語られる各楽曲の裏話や、EL&PやCrimsonの名曲(「宮殿」の曲は、それぞれ短縮版ではあるが全曲披露!)を、生身のGreg Lakeが語り、歌うのを直接目の当たりにするのは、感慨深い、と思ってしまうのがファン心理。ロック・ヴォーカリストとしては珍しく、彼の歌や語りが聞き取りやすい発音だというのもありがたい。

年相応に体力が衰えているのか、45分ほど演奏したところで休憩が20分ほど入る。いや、ご本人は良いかもしれないが、中高年ファンをスタンディング・フロアに押し込めたままでその仕打ちかっ! と文句も言いたくなる所もあるが、アンコールの"Karn Evil 9: 1st Impression Part 2"の鉄板の盛り上がりで、不満は帳消し。

彼にとっては、老後のお楽しみツアーという位置づけなのかも、という気もするが、こちらも十分に楽しませてもらった。



空梅雨といっても、傘を持ち歩く機会は増えており、必然、傘を置き忘れる機会も増えている…。意図しない傘の新陳代謝率の高さに、我ながら呆れる、今日この頃です。