Woody Allenについてのドキュメンタリーを観てきた。素っ気無い原題に対し、邦題は「映画と恋とウディ・アレン」。
1935年生まれだから、今年で77歳。今なお、毎年1本のペースで新作を発表し続けるWoody Allenの足跡を手際よくまとめたフィルムだ。特に、映画界に進出する以前、1960年代にスタンダップ・コメディアンとして活躍していたときの舞台の映像や、TVのバラエティ番組の映像が興味深い。どちらかと言えば知的な笑いのイメージが強い彼だが、カンガルーとボクシングをするなんて、肉体芸も披露している。
かつてのパートナー Diane Keatonが大人の余裕で応えている他、Owen Wilson、Sean Penn、Naomi Watts、Mira Sorvino、Scarlett Johansson、Mariel Hemingway、Penélope Cruz、Martin Scorsese等々、次々と縁の大物映画人達が登場するインタビューも見応えがあるし、過去の作品からの引用も多く、Allenファンなら楽しい時間が過ごせる。
ただ、あまりにも手堅くまとまっているせいか、あまり映画館で見る必然性を感じないところが難点か。創作上の秘密だとか、もっと掘り下げた発見を期待していると肩透かし。これだったら、NHKスペシャルとかで十分という気もする。