IN/OUT (2012.10.7)

近所の道路の車道の一部に「自転車専用レーン」が出現。でも、誰も利用していない…。


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"Penguin Cafe with Friends"12.10.6

Penguin CafePenguin Cafeの公演を観に、六本木ヒルズに行ってきた。前身のPenguin Cafe Orchestraは、1976年のデビュー。ミニマル音楽・現代音楽・民族音楽などを融合したインストゥルメンタルは、80年代のお洒落サブカル系の人達に大人気だった。しかし、1997年にリーダーのSimon Jeffesが病死したため活動中止となっていたところ、最近、Simonのご子息 Arthur Jeffesが、ユニット名からOrchestraを抜いた"Penguin Cafe"として復活させ、今回の来日公演となったのだ。

会場は、六本木ヒルズアリーナ。TV朝日の前のオープンスペース。幸い、心配された雨は降らず。整理券番号が早かったので、かなり前の方の席を取ることができた。

まずは、前座でsalyu x salyu登場。日本の女性ヴォーカリスト、Salyuのプロジェクトだ。モノトーンで統一した衣装の不思議ちゃん系女性4名に、ダブルベース、チェロ、ギターの男性3名がバックを務める。因みにギターは小山田圭吾! 初めて観るミュージシャンだったが、ありがちなJ-Popとは一線を画する面白いサウンドだ。ちょっとケルト風の感じもあって、要注目かも。

30分の前座、15分の休憩の後、いよいよPeuguin Cafe登場。ピアノやオルガン、ギターなどをマルチに弾くArthur Jeffesの他、ダブルベース、チェロ、ビオラ、バイオリンの4人の弦楽隊、パーカッションが2人、ピアノが1人、ギターなどが2人の10人編成。これだったら、Orchestraを名乗っても良いのに、と思う。

新旧の曲を交えての演奏だが、エスニックでミニマルで、どこまでも心地よくて、ちょっぴり刺激的な、まさにPenguin Cafeの音だ。アコースティック楽器だけのインストゥルメンタルでも、飽きることは無い。懐かしの"Air à Danser"や"Telephone and Rubber Band"(電話の音は、iPhoneで再現)も聴けて、大満足。 メモを見ながら日本語で曲紹介をしたり、曲の合間に、ちょっとした父親の思い出を語るArthurの人柄も、好印象。

アンコールの最後に、salyu x salyuも再登場(モノクロ衣装の女の子は、まさにペンギン!)。涼しい風が吹く秋の夜、心地よいひとときだった。


「アラブ・エクスプレス展:アラブ美術の今を知る」12.10.6

六本木ヒルズに行ったついでに、森美術館で開催中の展覧会に行ってきた。日本で初めて、アラブ諸国の現代アートをまとめて紹介する企画。6月から開催されていたのだが、あまりアラブに関心がないため、見そびれていた。

大きく分けると、イスラム文化のアラブ、紛争地域としてのアラブ、ドバイなど急速に発展しつつあるアラブ。三つの観点から「アラブの今」を切り取った作品が並んでいるようだ。やはり、西欧文化とも東洋文化とも異質な感じが強く、作品横の解説を読み、オーディオ・ガイドを聴かないと、分かりづらい作品が多いと感じてしまった。

森美術館クリエイティブ・コモンズ・ライセンス
作家:マハ・ムスタファ
この 作品 は クリエイティブ・コモンズ 表示 - 非営利 - 改変禁止 2.1 日本 ライセンスの下に提供されています。

そんな中、面白かったのが「ブラック・ファウンテン」。文字通り、黒い液体が噴水のように吹き上げられている。アラブの黒い液体と言えば、原油だろう。それが、大量消費社会の象徴、リアルの東京の夜景を背景に置かれている光景はインパクト大。

森美術館クリエイティブ・コモンズ・ライセンス
作家:ハリーム・アル・カリーム
この 作品 は クリエイティブ・コモンズ 表示 - 非営利 - 改変禁止 2.1 日本 ライセンスの下に提供されています。

もう一つ、目だけがくっきりしたソフトフォーカスの顔、口にはガムテープのこの作品、アラブ社会における女性の現状を独特の迫力で伝えているようで、こちらも衝撃大。なお、この展覧会では、写真撮影は、一定の条件の下、認められている。

アジアの中にも多様な文化があるのと同様、アラブと一口に言っても、色々な表情を持っているということも感じる展覧会だった。



あの専用レーンの幅だと、自転車は車道の端っこを行儀良く一列で走らざるを得ない訳で。歩道を走る自転車が大嫌いな偏狭な私から見ても、あれは無理があると思う。もう、日本の都市部では自転車全廃にすべきと、さらに偏狭な意見に傾いてしまう今日この頃です。