IN/OUT (2012.9.23)

先週書いたとおり、「暑さ寒さも彼岸まで」という言い回しは、律儀するほど本当でした。


in最近のIN

「ホームアゲイン −Japanを体験した10人のアーティスト12.9.17

原美術館原美術館で開催中の展覧会に行ってきた。海外若手アーティスト10名による作品展。彼らの共通点は、2007年から11年にかけて、バッカーズ・ファンデーションとNPO法人 アーツ イニシアティヴ トウキョウによる招聘プログラムで、日本での滞在製作を体験したということ。シンガポール、インド、インドネシア、アフガニスタン、アメリカ、ブラジル、アルゼンチンと、様々な国籍のアーティストによる個性的な作品が並ぶ。

原美術館帰国後に日本に送り続けたポストカードや、招き猫を使ったインスタレーション、さらには美空ひばりをモチーフにした作品など、「日本」を感じさせる物もあるが、それ以上にバリエーションに富んだ作品が並び、統一感は無いのだけど、それはそれで面白い空間になっていると思う。Pradeep Mishraの真っ赤な油彩画の迫力も印象的だ。

これらの作品が撮影自由というのも、嬉しい。あと、撮影不可の常設作品だが、奈良美智の「My Drawing Room」が模様替えされて、さらに楽しい感じになっていた。


"Rock of Ages"12.9.22

ロック・ミュージカルの映画化作品を観てきた。

冒頭、長距離バスのシーンで、いきなり登場人物達が歌い出す、いかにもベタなミュージカル演出の洗礼。正直、私にはキツイのだが、曲が 80年代アメリカン・ロックなので、まだ我慢できるかな、と思っていたら、そのまま当時の名曲が次から次へと歌われて、その豪華さに圧倒されてしまった。"Juke Box Hero(オリジナルは、Foreigner)"と"I Love Rock n Roll(オリジナルは、Joan Jett & the Blackhearts!)"がミックスされた場面など、感涙物。出演者達の歌唱力も良い感じだ。

ただし、ストーリーは陳腐極まりないものだし、設定が1987年のロサンジェルスというのが、微妙。既に、ロックが巨大産業化してしまった時期なので、良い曲も多いのだけど、いかにも商業ロックというナンバーもある。あと、数年でも早い時代設定だったら、音楽的には、私の好みに どストライクなのだが。ただし、ドラマ上、ラップやボーイズ・アイドルグループに押され、ロックンロールが時代遅れになりつつあるという背景が重要になっているので、この設定はしょうがないのだが。

見所は、なんと言っても、伝説のカリスマ・ロッカーに扮したTom Cruiseの怪演だ。狂ったようなキャラクターを、嬉々として演じる姿は、怖いほどの迫力。しかも、歌が半端なく巧い。ステージ・アクトもカッコ良く、本物のロックスターのようだ。彼に対抗したのか、Catherine Zeta-Jonesの、何かに取り憑かれような過剰すぎる演技も、すんごい。

エンディング・クレジットに最後に流れるScorpionsの名曲 "Rock You Like A Hurricane(歌うのは、Tom Cruiseと、主演のJulianne Hough嬢)"も、良い感じ。中々、楽しめた作品だが、Tom Cruiseは、役作りに「セクスィー部長」を参考にしたのではないかという疑念も少し。



昔の職場の仲間と会う機会がありました、久しぶりの人だと、20年ぶりぐらいの再会も。当時、随分年上だと思っていた人も、若い / むしろ幼いと思っていた人も、久しぶりに会うと年の差が縮まったように感じてしまうものですね。