IN/OUT (2012.3.25)

歓送迎会シーズン。昔の飲み会と変わったなぁと思うことの一つが、お酌。若手がお酌して回るという姿をめっきり見かけなくなりました。

マインドの変化以上に、その原因となっているのは、居酒屋メニューの多様化かもしれません。昔は、ビールか日本酒しかなかったのが、今では焼酎各種からワインにハイボール、その他カクテル等々。皆が別のモノを飲むので、注いで回りようが無い。気楽と言えば気楽なんですけどねぇ。ちょっと、つまらなくも有り。


in最近のOUT

"Trolljegeren"12.3.24

ノルウェイのドキュメンタリー映画を観てきた。邦題は「トロール・ハンター」

北欧に伝承される「トロール」。地域によって様々なバリエーションがあるようだが、概して、醜い姿の凶暴な巨人、というものらしい。私は、ムーミントロールの印象から、可愛げのある妖精のようなものだと漠然と思っていたのだが、それは全然違うようだ(名前にトロールと付いていても、ムーミントロールとトロールは、違う生き物らしい)。この映画は、伝説上の存在と思われていたトロールの姿を映すことに成功した貴重なフィルムである。

ノルウェイの大学生達が撮影したこのフィルムには、トロールの姿だけでなく、その存在を一般人から隠すために設けられた政府の秘密機関と、彼らに雇われたトロールハンターの活動も映し出されている。しかし、この撮影後、学生達の消息は不明となり、匿名の人物により持ち込まれたフィルムを編集したのが、この映画である。

ということで、いわゆるフェイク・ドキュメンタリーの手法で製作された映画な訳だが、着眼点は面白いと思う。トロールを、知能の低い単なる肉食獣と位置付けている割り切りも良い感じ。この手の映画では、ドキュメンタリーっぽさを重視すると、展開が単調になってしまうとのが難しいところだと思うが、ギリギリ、観客を退屈させないぐらいのストーリー性を取り込んでいると思う。ただ、もう少し登場人物の掘り下げがあっても良かったか。

しかし、それ以上に気になったのが詰めの甘さ。トロールの血液分析のシーンでの説明とか、子供だましというか、説得力がなさ過ぎる。別に、ガチの科学考証じゃなくても良いから、もう少しそれらしく作ってくれないと、特撮がチープな分、一気に絵空事感が増してしまう。



無理に注いだり注がれたりが無い分、ちゃんと自制しなければと、自戒する今日この頃です。