IN/OUT (2011.9.11)

普段の仕事はデスクワーク。一方で、慢性的かつ確信的な運動不足。ということで、シンガポール・クオリティ(技術だけじゃ無く、値段もね)の足裏マッサージ屋が近所に欲しいと痛切に願う今日この頃です。


in最近のIN

"Piranha"11.9.10

3Dのパニック映画を観てきた。邦題は「ピラニア3D」。邦題から分かるとおり、1978年、Joe Dante監督の出世作のリメイクである。

何百万年も地底で生き残っていたピラニアの祖先が、地震によって復活。年に一度のお祭りで若者達が乱痴気騒ぎを繰り広げる湖畔を、恐怖のどん底に陥れるというのが、一応のストーリー。スクリーン上には、ビキニの美女、おっぱい、濡れたTシャツ、血まみれ殺戮場面、そしてビキニ美女が、延々と「3D」で映し出されるという、ボンクラ男子中学生大興奮必至の映画だ。

あの、James "Avatar" Cameronが、「こういう低俗な映画が3D映画をダメにする。3Dとしての目新しさがまったくないし、まるで70〜80年代に量産されたひどいホラー映画を思い出した(映画.comから引用)」と酷評したという。それを聞いて、元々、あまり好きじゃ無かったCameronのことが、すっかり嫌いになってしまった。この映画は、まさに、70年代の、かなりひどいホラー映画を、最新3D技術でリメイクしたものだが、それのどこが悪いんだ? バカバカしくも楽しいから良いじゃないか。もっと技術が進んで、自分の周り360度が映像に取り囲まれるぐらいの体感を眼鏡無しでできるようになれば、すごいだろうが、現状の3Dは、ちょっと画面が飛び出す程度。そんな物のために、マイ眼鏡の上にさらに3D眼鏡を装着するのは、面倒なだけなのだ(それでも同一作品が2Dと3Dの両方で上映されていれば、つい3Dの方を選んでしまうのは、私が貧乏性だからか)。

製作陣も、かなりの確信犯だ。水中から煽る、この手の映画のお約束と言えるカメラアングルを過剰に用い、"Jaws"のRichard Drefussをキャスティング。また、ピラニアの正体を見破る地元の学者には、"Back to the Future"のChristopher Lloydが扮し、あの「ドク」以上のマッドサイエンティスト的な怪演。そして、同じ映画からElisabeth Shueもキャスティング。「濡れたTシャツコンテスト」の司会者で悲惨な死に様となるのが、"Hostel"のEli Roth。人を食ったようなオチは、"Deep Blue Sea(1999年のサメが人を襲う映画)"の名(迷?)シーンへのオマージュか?現場は徹底的に楽しんで作ったに違いない。ここまで振り切った映画なら、私も3D眼鏡を装着するのもやぶさかでは無いのである。


"Art Scope 2009-2011 : Invisible Memories" @ 原美術館11.9.11

原美術館 外観原美術館で開催中の「アート・スコープ 2009-2011 インヴィジブル・メモリーズ」と題された展覧会を観てきた。

日本とドイツの間で、互いに現代美術のアーティストを派遣・招聘し、異文化での生活を体験しながら交流を図るという、ダイムラー・ファウンデーション・ジャパンの文化・芸術支援活動「アート・スコープ」の成果を、この活動のパートナーである原美術館で展示するというもの。2009年にドイツから招聘したEva BerendesとJan Scharrelmann、2010年に日本から派遣した小泉明郎と佐伯洋江の四人の作品が並ぶ。

Jan Scharrelmannの力強い立体造形、Eva Berendesの繊細な造形、佐伯洋江の緻密な線描画、小泉明郎の映像作品(メタ映画という感じ)と、それぞれバラバラの作品が並ぶ。あまり大がかりな展示という感じでは無いのだが、今回。特に感心したのが原美術館の各部屋の使い方。元は、1938年に建てられた邸宅なので、必ずしも美術館として最適な部屋の作りにはなっていない。だからこそ、そこに、いかに現代美術を配置するかが、この美術館の見所の一つだと思っているのだが、今回は、特に良い感じの展示になっていると思った。

まだ残暑の続く中庭でのランチも気持ち良く、派手さは無いが、良い展覧会だった。



足裏も全身も、両方やってくれるマッサージ屋が近所にできたので行ってみたのですが、残念ながらシンガポール・クオリティには足らず。特に値段に関してはどうしようも無いと思いますが…

さすがに日本人は丁寧なので、施術に入る前に
「どこか触れられたくない所はありますか?」
と聞いてくれるのですが、つい「心の傷」と答えそうになる質問ですな。