IN/OUT (2011.6.19)

梅雨の、まだ朝晩は涼しい気候が続いています。電力需給のことを考えると、これ以上暑くなるのは勘弁して欲しいと切実に思います。


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"Los ojos de Julia"11.6.18

スペインのサスペンス映画を観てきた。邦題は「ロスト・アイズ」。

病気で視力を失った末に自殺した女性。その死に不審を抱き、調査を始めた妹の周囲にも怪しい人影がつきまとう。しかも、姉と同じ病気が発症し、徐々に視力が奪われていく。という筋立て。英語圏でのタイトルは"Julia's Eyes"。Juliaが妹の名前である。

超自然とかオカルトでは無いし、露骨な残酷描写もほとんど無いのだが、とにかく怖い。怖さの中心は「見えなくなる恐怖」。主人公の視力が病気で失われていくだけでなく、人物の顔を敢えて構図から外すなど「見えない」ことに拘ったカメラワークが、恐怖を煽る。「姿無き殺人鬼」と言うと、陳腐な常套句のようだが、この映画に限っては、文字通り「姿無き」なのである。いやぁ、これだけ怖い思いをした映画は久しぶりだ。

殺人鬼の手口が鮮やかすぎるとか、じっとしれていれば良いものを自ら危険な方にばかり進んでいくヒロインだとか、不必要に思えるロマンチック描写だとか、気になる点もある。何よりも殺人鬼の正体というか、動機というか、「それで押し切るのか!」という強引な設定は、よく考えれば失笑スレスレという気もする。それでも、鑑賞中の神経はキリキリと刺激され続ける。「見えなくなる恐怖」に拘り抜いた演出が光るのだ。

プロデューサーは、Guillermo del Toro。彼の関わる映画に外れ無し、なのである。



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"Skyline"11.6.18

宇宙人の侵略物映画を観てきた。タイトルは「スカイライン - 征服」

男子中学生が喜びそうなB級SF映画は決して嫌いじゃないのだが、この映画に関しては、腹立たしさだけが募ってきた。アイディアや映像は、「インデペンデンス・デイ」、「宇宙戦争」、「第9地区」、「マトリックス」、そして「クローバーフィールド」などの寄せ集め、というかパクリ。軍や大衆の様子を描写せず、限定された空間と人物に集中させた展開は意図的なんだろうけど、あまりにも不自然。それならそれで、ごく普通の人にスポットを当てれば良いものを、ロサンジェルスの高級コンドミニアムの最上階(ペントハウス)に集まった、ショービズ関係者らしき成金お調子者達が主人公じゃぁ、感情移入できる訳も無く。

製作陣は、"Avatar"をはじめ、最近、特撮が話題になった映画のほとんどに関わっている、特殊効果に関しては超一流の人達。彼らが、$10.5M程度というハリウッドとしては低予算で(というか、低予算だからこそ制約が少なかったのか)好き放題をやってみたら、本当に特撮以外は全く意味の無い、94分間のフィルムになりました、という感じ。特撮に使ったエネルギーの 数%でもいいから、脚本の練り直しに使えよ!

今年は、"Super 8"、"Battle Los Angeles"、"Cowboys & Aliens"など、その手の映画が続々と公開予定で、楽しみにしているのだが、最初の"Skyline"が、ここまでの駄作だと心配になってくるのである。



電力消費の絶対量よりも、ピーク時の使用電力量が問題になるのなら、一時間なんてけちくさい事を言わずに、12時間、昼夜を逆転させるぐらいの「夏時間」を導入されても、個人的には全然OKなんですけどねぇ。